6月3日、一般社団法人国民宿舎協会より平成25年度全国国民宿舎利用状況が公表されました。日立市十王町の国民宿舎「鵜の岬」は、宿泊利用率87%となり、全国109の公営国民宿舎の中で25年連続で全国1位となりました。風評被害が根強く残っているため、震災前の水準までは回復していませんが、震災後2年続けての増加となり、着実な回復傾向が見られます。
県立国民宿舎鵜の岬
 「鵜の岬」は茨城県開発公社が指定管理者となって運営する県立の宿泊施設です。鉄筋コンクリート8階建て。58の客室に204人が宿泊できます。宿泊利用率が平成元年度以降、全国で最も高い国民宿舎として知られています。
 昨年度の「鵜の岬」の宿泊利用率は87%と全国109か所の公営の国民宿舎の中で最も高くなり、25年連続で全国1位となりました。
 宿泊率ランクを公表している国民宿舎協会によると、2位はサンロード吉備路(岡山)で66.5%。3位はサンライズ九十九里(千葉)63.5%、4位はいわき荘(青森)59.9%、5位は湯来ロッジ(広島)57.9%でした。
 鵜の岬は、小貝浜の白砂青松の景色が素晴らしく、従業員のもてなしが好評で、新規の利用客だけでなくリピーター客の定着にもつながっています。
 しかし、震災前の平成22年度に比べると宿泊率は大台の90%を割り込んでいます。特に、県外から訪れる宿泊客の数が、震災前に戻らない傾向が続いています。
 鵜の岬の會澤克彦支配人は「震災後の宿泊利用者減少を抑えるため、従業員が一丸となって町内会や身近な人たちに利用を呼び掛けている。地域の人たちも長年全国1位になっている鵜の岬を誇りに思い、支えてくださっている」と語っています。スタッフたちの地道な取り組みは数字にも現れ、県内からの宿泊利用率は平成24年度は40%でしたが、25年度は52%%に増加しました。一方で、首都圏からの宿泊利用率が45%から25年度は33%に減少したことから「首都圏から利用者が戻って来ないと、本当の回復とは言えない」と話し、首都圏からの集客により一層力を入れていくことにしています。
参考:茨城県立国民宿舎「鵜の岬」のホームページ
参考:平成25年度の全国国民宿舎利用率トップ10
第1位鵜の岬
茨城
87%
第2位サンロード吉備路
岡山
(Web予約可)
66.5%
第3位サンライズ
九十九里

千葉
(Web予約可)
63.5%
第4位いわき荘
青森
(Web予約可)
59.9%
第5位湯来ロッジ
広島
(Web不可)
57.9%
第6位おきのえらぶ
フローラルホテル

鹿児島
(Web予約可)
53.3%
第7位海峡ビュー
しものせき

山口
(Web予約可)
52.7%
第8位くにびき荘
島根
(Web予約可)
53.2%
第9位レインボー桜島
鹿児島
(Web予約可)
49.2%
第10位波戸岬
佐賀
(Web予約可)
48.8%

参考:社団法人国民宿舎協会のホームページ