6月30日、井手よしひろ県議が所属する県議会農林水産委員会は、参考人からの意見聴取を行いました。今回は、“いばらき食のアドバイザー”である藤原浩さん(株式会社フレール代表)と平成25年度の農林水産祭農産部門天皇賞受賞者・横田修一さん(有限会社横田農場代表)のお二人を迎えました。茨城県の食のアドバイザーとして、この1年間で120日以上訪れた藤原さんの話しは、いつも刺激的です。茨城の隠れた素晴らしい食材をいくつも、改めて紹介してくれました。

KEK01トマト
藤原浩氏のプレゼン資料から提供いただきました筑西市のKEK(協和施設園芸協同組合)グループオリジナルブランドの高糖度トマト「スーパーフルーツトマト」。通常のフルーツトマトは小ぶりで糖度が7度程度ですが、スーパーフルーツトマトは糖度が9度以上と非常に甘いだけでなく、重さも130グラム以上と大玉。トマト本来のコクと甘味があり、ゼリー質が少なくシャキッとした食感が特長です。

メロンのいばらきブランド・イバラキング
藤原浩氏のプレゼン資料から提供を受けました日本一のメロン王国である茨城県。その茨城県が、10年の歳月を掛け340の品種の掛け合わせから生まれた究極のメロンが「イバラキング」です。糖度が高く、さわやかな甘さと滑らかな肉質が特徴です。日持ち性は他の品種よりも優れています。他のメロンより果肉が20%ほど厚く、可食部分多くお得感が一杯です。
江戸崎かぼちゃ
藤原浩氏のプレゼン資料から提供を受けました「江戸崎かぼちゃ」は、堆肥による土作りを行い、畑で完熟するのを待って収穫します。 食卓に上がる直前まで、たっぷりと太陽光を浴びているので、甘さも栄養価も抜群。
収穫後、貯蔵庫で追熟させた一般のかぼちゃとは、ひと味もふた味もちがいます。
また、一元的に集荷し専門検査員による全品検査を実施しています。安心して食べていただける逸品です。

結城のとうもろこし(ドルチェヘブン)
藤原浩氏のプレゼン資料から提供を受けました
「ドルチェヘブン」は、超高糖度を追求した新時代のコーン「ドルチェシリーズ」の中でも最高の甘みを持ちます。レストランの食材としてはもちろん、ヘルシーなおやつとしても喜ばれること間違いありません。

 こうした茨城の逸品を多くの日本中の方々に味わっていただくためには、わかりやすく情報を発信することが必要です。その情報発信には“キュレーション”が大切です。キュレーションとは、無数の情報の海の中から、自分の価値観や世界観に基づいて情報を拾い上げて、そこに新たな意味を与え、そして多くの人と共有することです。
 茨城県の農産物を紹介するパンフレットにしろ、ホームページにせよ、消費者の皆様に有効な情報というより、生産者側の情報が重要視されています。
例えば、「「イバラキング」の大きな特徴は、果実の肥大性です。5月中旬以降の品種として普及している主力品種よりも1割以上果実が大きく、4月下旬から5月上旬の早期出荷で肥大性の良い早生品種と比べても、同等以上に大きくなります。小玉果が問題となる4月下旬から5月上中旬の収穫の作型で、果実肥大性が優れるという特性を十分に発揮します。糖度は主力品種と同等に高く、さわやかな甘さと滑らかな肉質が特徴です。日持ち性は早生品種より優れています」といった具合です。これでは、消費者に伝えたいイバラキングの素晴らしさが伝わりません。
 このキュレーションを意識したいばらきの農産物の戦略的な広報体制の構築が必要です。

 また、藤原さんは、「青田買い」の重要性を強調しました。
 「一流のシェフが使う食材として、茨城の農産物を使ってもらいたい。しかし、なかなか使ってもらえない」。使ってもらうようにするには、全国から料理人の卵が集まり勉強する調理師学校で、18歳からの20代前半の感性豊かな世代に、茨城県のすばらしい食材に触れてもらいことが、どうしても必要です。これを「青田買い」と藤原さんは表現しました。調理師学校の生徒を茨城に招き、茨城の素晴らしい食材に触れてもらう機会を増やすべきだと強調しました。