2月24日、茨城県産食材の美味しさや魅力をより多くの皆様に知っていただくため、ポケットファームどきどき森の家庭料理レストラン・牛久店において、「Specialディナー&トークショー」が開催されました。
 「いばらき食のアンバサダー」として委嘱しているHATAKE AOYAMAの神保シェフを迎え、通常のバイキングメニューに加え、常陸牛やローズポーク、いばらキッス等を活用したシェフ監修メニューを提供する。いばらき食のアドバイザー・藤原浩さんのトークも楽しんでいただきました。
 この動画では、今話題の糸を引きにくい納豆「豆乃香」の開発やリヨンの食品見本市での反応などについての藤原さんの興味深い報告の部分です。
納豆、美食の国へ渡る ネバネバ3分の1、食べやすさ重視
朝日新聞(2015/2/12東京夕刊) 

 フランスの食卓に納豆を――。「水戸納豆」で知られる茨城県が、県内企業とともに海外輸出へ攻勢を始めた。混ぜてもネバネバが少なく、ポロリと箸からこぼれる納豆を開発。ある意味「命」とも言える糸引きと引き換えに、食べやすさを優先させた。主役は先細る国内市場で厳しい競争を強いられる地元の中小メーカー。打開策となるか。
 「外国人でも食べやすい納豆をつくれないか」。2013年6月、新たな売り込み方を模索していた納豆メーカーが、県に相談。引き受けた県工業技術センターが、納豆菌の培養を繰り返して糸引きの少ない変異菌を見つけ出した。昨年4月に特許を申請。粘り成分は一般的な納豆より25%少なく、箸ですくってもポロポロ落ちる。かき混ぜるときの抵抗は、「粘度測定装置」で測ると、3分の1ほどになったという。

■仏見本市に出展
 この菌を使った商品をブランド「豆乃香(MAMENOKA)」で統一。独特な香りがするチーズを好み、発酵食品に抵抗感が少ないと思われるフランス人にまず狙いを定めた。県納豆商工業協同組合が先月末、フランス・リヨンであった国際外食産業見本市に初めて出展。5社が出品し、うち3社の社長や営業担当者が現地で説明した。
 フランスの伝統豆料理「カスレ」などにアレンジして提案したほか、各メーカーがオリーブオイルやブルーベリージャムと合わせたり、ペースト状にしたりしたものを、フランスパンにのせるなどして提供した。豆乃香を混ぜ込んだバターやワッフルも出した。
 顔をしかめる人がいる一方、「ヘルシーでおいしい」「風味がしっかりして他の食材とも合う」と評価する声も。現地の食品メーカーが、ピザやキッシュ用の食材、サラダのトッピングとして興味を示すなど、合計で119件の引き合いがあり、5件は試作品を求められるなど交渉が進む。県の担当者は「美食大国で評価されれば、付加価値が高まる」と期待する。それを弾みに、国内販売へ向けた「逆輸入」も狙う。
(以下、省略)