3月14日、JRの大規模なダイヤ改正が行われました。テレビや全国紙のトップは北陸新幹線開業のニュースです。一方、茨城の地元紙は常磐線東京・品川乗り入れに関して「回数券廃止、増す利用者負担」の寂しい見出しの記事を一面トップとして扱いました。
井手よしひろ県議は、品川駅に乗り入れる上り一番列車となる特急「ひたち2号」に、地元常陸多賀駅より乗り込み、上野東京ライン開業初日を体感してきました。
上野東京ラインは、上野と東京駅の間にあった貨物専用線を活用して新たに整備されました。常磐線、宇都宮線(東北本線)、高崎線の3つの路線が東京駅に乗り入れます。常磐線の東京駅乗り入れは、茨城県民にとって長い間の懸案でした。新幹線の乗り継ぎにしても、上野から山手線などに乗り継いで東京駅に移動するのは、上野駅の構造的な問題もあり、たいへんな労力を必要としました。その長年の夢が実現したのですから、大いに喜ぶべきです。
しかし、素直には喜べない理由がいくつかあります。常磐線は上り下り計121本が品川発着となりました。JR東日本は通勤通学用としては、宇都宮、高崎線を優先させ、朝夕の普通列車の利用を多く割り当てました。一方、常磐線は中長距離を走る特急列車が優先され、普通列車は朝の時間帯の乗り入れが一本もないという状況になりました。土浦を中心とする普通列車を利用する方には、ほとんど恩恵がありませんでした。
また、勝田以北では高萩止まりの特急4本が廃止(勝田止まりに変更)されたり、十王駅や大津港駅に停車していた列車がなくなったりするなど、利用面では不便さが増しました。
さらに、大きな問題としてクローズアップされたのが、特急自由席の廃止と割安で利用できた自由席特急券、フレッシュひたち専用特急券の廃止問題です。
上野東京ラインの開業で、常磐線の特急は自由席がなくなました。全席が指定席となりました。特急列車を割安で利用できた回数券や自由席特急券が廃止されました。こうした割安切符を使って県内から東京へ通勤していた利用客らにとっては、大きな金銭的負担となっています。金額的な負担が増すこととなったのです。
JR東日本水戸支社は、当初、水戸〜上野間を月20日間(1日1往復)利用した特急料金は、割安なものでも月額5万8000円。水戸や土浦方面からで月2万〜3万円、年間24万〜36万円もの負担増となっていました。
このため昨年12月、茨城県の橋本知事や水戸市など沿線6市村、そして井手県議ら茨城県議会公明党も、JR東日本に対し、従来の券と同様の割引が受けられるようくり返し要望活動を行いました。その結果、JR水戸支社は新料金よりは安く利用できる「定期券用ウィークリー料金券」の販売を決定しました。しかしそれでも、従来の券と比べると1カ月利用で約8700〜約1万6500円高くなる計算です。年間10万円以上の負担増です。
井手県議は、14日実際に特急列車に乗車してみて、東京駅や品川駅の狭い、多くの列車が出入りするホームで、自由席を設けて長い行列ができるような運行は、安全性の確保の面からも無理があることは確認しました。
しかし、全席指定でたとえ座れなくても、指定席料金が上乗せとなった特急券を購入せざるを得ない状況には、不満も残ります。現に、乗車率が100%を超えた「ひたち2号」では、デッキに立っていた乗客から、乗務員に納得出来ないとの声が寄せられていました。
地方創生元年といわれる本年。東京への人口集中にどのようにして歯止めをかけるか、政府をあげて取り組んでいます。茨城に住んで東京で働くという人たちに冷たい仕打ちは、この地方創生の流れとは真逆の流れです。政府をあげて、こうしたJRの料金体験の変更には対応すべきです。
今後のダイヤ改正に合わせて、朝夕の普通列車の乗り入れ本数確保と通勤用特急料金の引き下げが大きな課題となって残りました。
実際に特急ひたちを利用してみて、気づいたことを記しておきます。
新たに導入された座席の上の予約状況を示すランプは、利用客にその意味が理解されれば、便利なものでと評価します。指定席が予約されているシートにはグリーン。もうすぐ、予約された乗客が乗ってくるシートにはイエロー。空いているシートにはオレンジのランプが点灯しています。事前に座席を予約した乗客は、そのままオレンジの座席に座ればよいわけです。予約していなかった乗客は、オレンジ色の席に座ることになります。座っていたら、あとから予約していた人が来た、といったことはなくなります。“えきねっと”を利用して予約しておけば、割引で楽に購入できます。
日立地区からだと東京駅と品川駅の間で特急料金が上がってしまいますので、東京駅までの利用が便利で経済的でしょう。現状では、品川まで行く必然性は余りありません。
それと、上野駅は存在は非常に軽いものになっていまいました。ある意味ではスルーされることが多くなるのではないでしょうか。駅の機能としては、東京駅の大きさと充実度に上野はかないません。おみやげも食事も東京駅でとの利用客が多くなるのではないでしょうか。
今回、宇都宮線の普通列車で古河まで戻ってみましたが、品川駅発の列車は、すでに上野駅についた時には座席がほぼ埋まってしまっています。特に、普通車のグリーン車は満席でした。JR東日本としても、上野駅をどのように今後活用していくのかは、課題になると思われます。
上野東京ラインの開業で、常磐線の特急は自由席がなくなました。全席が指定席となりました。特急列車を割安で利用できた回数券や自由席特急券が廃止されました。こうした割安切符を使って県内から東京へ通勤していた利用客らにとっては、大きな金銭的負担となっています。金額的な負担が増すこととなったのです。
JR東日本水戸支社は、当初、水戸〜上野間を月20日間(1日1往復)利用した特急料金は、割安なものでも月額5万8000円。水戸や土浦方面からで月2万〜3万円、年間24万〜36万円もの負担増となっていました。
このため昨年12月、茨城県の橋本知事や水戸市など沿線6市村、そして井手県議ら茨城県議会公明党も、JR東日本に対し、従来の券と同様の割引が受けられるようくり返し要望活動を行いました。その結果、JR水戸支社は新料金よりは安く利用できる「定期券用ウィークリー料金券」の販売を決定しました。しかしそれでも、従来の券と比べると1カ月利用で約8700〜約1万6500円高くなる計算です。年間10万円以上の負担増です。
井手県議は、14日実際に特急列車に乗車してみて、東京駅や品川駅の狭い、多くの列車が出入りするホームで、自由席を設けて長い行列ができるような運行は、安全性の確保の面からも無理があることは確認しました。
しかし、全席指定でたとえ座れなくても、指定席料金が上乗せとなった特急券を購入せざるを得ない状況には、不満も残ります。現に、乗車率が100%を超えた「ひたち2号」では、デッキに立っていた乗客から、乗務員に納得出来ないとの声が寄せられていました。
地方創生元年といわれる本年。東京への人口集中にどのようにして歯止めをかけるか、政府をあげて取り組んでいます。茨城に住んで東京で働くという人たちに冷たい仕打ちは、この地方創生の流れとは真逆の流れです。政府をあげて、こうしたJRの料金体験の変更には対応すべきです。
今後のダイヤ改正に合わせて、朝夕の普通列車の乗り入れ本数確保と通勤用特急料金の引き下げが大きな課題となって残りました。
実際に特急ひたちを利用してみて、気づいたことを記しておきます。
新たに導入された座席の上の予約状況を示すランプは、利用客にその意味が理解されれば、便利なものでと評価します。指定席が予約されているシートにはグリーン。もうすぐ、予約された乗客が乗ってくるシートにはイエロー。空いているシートにはオレンジのランプが点灯しています。事前に座席を予約した乗客は、そのままオレンジの座席に座ればよいわけです。予約していなかった乗客は、オレンジ色の席に座ることになります。座っていたら、あとから予約していた人が来た、といったことはなくなります。“えきねっと”を利用して予約しておけば、割引で楽に購入できます。
日立地区からだと東京駅と品川駅の間で特急料金が上がってしまいますので、東京駅までの利用が便利で経済的でしょう。現状では、品川まで行く必然性は余りありません。
それと、上野駅は存在は非常に軽いものになっていまいました。ある意味ではスルーされることが多くなるのではないでしょうか。駅の機能としては、東京駅の大きさと充実度に上野はかないません。おみやげも食事も東京駅でとの利用客が多くなるのではないでしょうか。
今回、宇都宮線の普通列車で古河まで戻ってみましたが、品川駅発の列車は、すでに上野駅についた時には座席がほぼ埋まってしまっています。特に、普通車のグリーン車は満席でした。JR東日本としても、上野駅をどのように今後活用していくのかは、課題になると思われます。