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 茨城県の貴重な映像資料を後世に残すために、県は「なつかし・いばらきいばらきのなつかしい映像集」をyoutube上に公開しました。1948(昭和23)年から50年間に制作した映像ニュース(153件)と記録映画(75件)をデジタル化しました。現在、youtubeで全228ファイル(計約42時間分)が視聴できます。
 映像ニュースは、県が戦後間もない1948年に全国の都道府県で初めて制作を始めました。1964年の50号から「県だより」と名称を変え、71年の79号からカラー化し、98年の177号まで続きました。併せて、本県の産業や芸術、県民の暮らしなどを記録した映画も随時撮影されました。
 これらの映像は、基本16ミリフィルムなどで庁舎外に保管されていました。昨年度から劣化防止に向けたデジタルデータ化の編集・整理作業を進め、昨年12月に県ホームページなどで一部の26ファイルを先行公開していました。
 48年の「茨城県映画:たち上る茨城[平和茨城建設No.1]」には、当時の友末知事のメッセージやメイキング映像、日立製作所多賀工場での扇風機製造の様子など残されています。67年前の茨城の姿を伝える貴重な映像です。74年頃制作された「茨城県映画:まごころの祭典第29回国民体育大会」は、74年9月7日から10日まで県内で開催されましたが、その準備から協議の模様がカラー映像で55分間納められています。85年「科学万博つくば’85その準備から閉会に至るまでの全容」では、2000万人を超える来場者を迎えた科学万博の熱気を1時間にわたって伝えています。
 一方、茨城県の歴史上の人物の重要な映像も残されてます。54年に公開された「横山大観」と「板谷波山」の2作品は、生前の創作活動とその作品を紹介しています。日本の美術界の重鎮2人の生の声を聴ける希有な作品です。

茨城県映画『EXPO'85 科学の祭典』(1985年制作)  

 県ホームページや動画サイト「ユーチューブ」で公開しているほか、映像を収録したDVDは県立図書館で貸し出しも行っています。
 この映像資料集は、井手よしひろ県議がその整備を長く求めていたものです。
 1996年9月の県議会一般質問では、「“おはよう茨城”などのテレビ番組、また、ラジオでの広報活動も、県民がいつでも見られるように、インターネット版を研究、検討することも今後の課題である」と提案しました。2002年9月の総務企画常任委員会では、「“茨城デジタルライブラリー”というものを御検討いただけないかなと思っているのです。県内にはさまざまなお祭りであったり、伝統芸能であったり、今残しておかなくてはならない、なくなってしまうような大切な大切なそういう一つの催し物がたくさんございます」と提案していました。

参考:映像一覧(県ニュース・県だより)
参考:映像一覧(茨城県映画シリーズ)