3月末めどに全国約2000駅に設置完了
内法線つき  駅のホームからの転落を防止する対策が進んでいます。全国に2000ある一日の利用者が1万人以上の駅では、3月末までをめどに視覚障がい者がホームの内側をつえや足で判別できる「内方線付き点状ブロック」(ないほうせんつき・てんじょうブロック)の設置が進んでいます。視覚障がい者の3人に2人が経験しているといわれるホームでの転落事故を防ぐため、公明党は、ホームドアとともに、内方線付き点状ブロックの設置を後押ししてきました。
 内方線付き点状ブロック内方線付き点状ブロックは、点状の突起に加え、ホーム内側部分に線状の突起を設け、ホームの端がどちら側にあるかを分かるようにするものです。線状の突起がない従来型のブロックはすでに普及しているものの、転落防止の効果がより期待できるものとして、利用者1万人以上の全国の駅で設置することとなりました。このうち、JR東日本によると、2014年度末時点で在来線427駅、新幹線23駅に設置しており、15年度末までに在来線468駅、新幹線27駅で整備する計画です。
長沢ひろあき この事業が動き出したのは、2011年1月に東京のJR目白駅で視覚障がい者の男性が誤ってホームから転落し、電車にはねられて死亡した事故がきっかけです。
 公明党は2011年2月、全日本視覚障害者協議会(全視協)など視覚障がい者の3団体から転落防止対策の要望を受け、政府に強く要請。特に、公明党の長沢ひろあき参院議員(参院選予定候補=比例区)は、この年の3月の参院国土交通委員会などで、視覚障がい者に駅のホームを安心して利用してもらえるよう、内方線付き点状ブロックの設置を強く訴えてきました。
 これを受けて、国交省は2011年8月、鉄道事業者に対し、一日の利用者10万人以上の駅にホームドアの設置を求める一方、1万人以上の駅には、内方線付き点状ブロックを5年以内をめどに整備するよう要請し、対策が一気に進みました。
 東京都北区に住み、視覚に障がいを持つ粕谷広宣さん(68)は「私たちにとって駅のホームを利用するのは命懸け」と述べ、内方線付き点状ブロックがあることで、「大きな安心感がある。推進した公明党に感謝している」と喜びを語っていました。