和田永
 7月10日、茨城県北芸術祭の参加アーティスト・和田永氏による、『エレクトロニコス・ファンタスティコス!in HITACHI』 のオープンミーティングが開催されました。会場はJR常陸多賀駅にほど近い、新たな起業家の育成の場として期待するシェアオフィス「街角縁側かどや」。県北芸術祭の参加作家と交わって楽しく遊び、街興しにも貢献しようと音楽好きや電子・電波好きの多くの市民が訪れました。
 和田永さんは、オープンリール式テープレコーダー、ブラウン管テレビ、旧式のラジオ、換気扇やビデオカメラなどアナログとデジタルを融合した独創性にあふれる楽器を創り上げ、演奏するアーティストです。そのパフォーマンスは、音楽ライブという言葉では表現しきれない、コミュニケーションするアートです。使われなくなった家電を電子楽器として蘇生させる組織「NICOS LAB」を立ち上げ、多様な専門分野、幅広い年齢層が協働する空間を、県北芸術祭では常陸多賀の商店街に創出します。

 『エレクトロニコス・ファンタスティコス!in HITACHI』と名づけられたプロジェクトは、5月に日立市のシビックセンターでキックオフイベントが行われました。日立市は家電大手の日立製作所発祥の地。家電の町で和田永さんの妄想(想像力)もマックスに膨らんでいるようです。「どーんどーんと電波が轟き、ぴょんぴょんと電子が飛び、うおーんとモーターが回る。根源には、電気電波("福"と"鬼"の両面)への畏敬と畏怖の念!!21世紀、家電の町では蓄電と放電・送信と受信による音楽が待っているはず。これからどんな楽器・音楽・奇祭を日立の方々とコラボレートしながら産み出していけるか、非常に楽しみです」と、その活動Facebookには綴られています。
 「街角縁側かどや」 のオープンミーティングでは、和田永さんのミニライブコンサートや電気の街にふさわしい専門家のトーク、なぜか大陸横断ウルトラクイズの解答者ハットを使ったクイズコーナーなど、多彩な内容が繰り広げられました。
和田永さんの制作拠点
 最後には、和田永さんの制作拠点として決まったよかっぺ通りに面した秘密基地も紹介されました。(すでにクレジットのNICOSの看板が掲げられていました)
 和田永さんらは、使わなくなったブラウン管テレビ(9〜14型)を所有している方を探しています。日立市の風物詩である新都市広場のクリスマス・キャンドルライトの点灯式を、ブランウン管テレビによるオーケストラで彩りたいと企画しています。楽器創作に興味のある方、リズム感に自信のある方、電磁波好き、隠れた科学楽器職人の皆さん、随時ご連絡お待ちしております。まもなく、秘密基地もオープンします。今年の秋は、常陸多賀が要注目です。

茨城県北芸術祭