
7月11日より茨城県は、がん患者向けの無料相談窓口「いばらき・みんなのがん相談室」を県保健衛生会館に開設しました。このがん相談室は、県が茨城県看護協会に委託し、病院外にがん相談の窓口を設置したもので、電話と相対での相談を受ける場所として設置しました。
茨城県議会は、昨年12月「県がん検診推進県民参療条例」(いわゆるがん対策条例)を制定しました。この条例制定を受けて、今年度予算には2500万円の新規予算が盛られ、また、がん対策のための基金20億円も造成されました。その新規事業の一つとして1200万円の予算を計上し、がん相談窓口が創設されました。病院にかかる前の人のほか、医師とのコミュニケーションに悩みを抱える人やセカンドオピニオンを求めたい人たちに、積極的に利用してもらいたいとの考えです。
がん治療に携わった経験のある看護師が2人体制で面談と電話で相談を受け付けています。必要に応じて県内の患者会や、がん体験者が患者や家族の相談に乗る「ピアサポート」の取り組みがある病院を紹介することにします。また、通院を終えた後も食事など生活上の不安を抱える人、家族や知り合いががんになった人の相談にも応じます。
県がん対策推進室によると、がんによる県内の年間死者数は、2008年の7988人から14年には8639人になり、増加傾向にあります。

県議会公明党としては、相談電話の無料化やインターネットを活用した広報体制の充実、相談窓口の表示をわかりやすくしてほしいとの要望を申し上げました。
「いばらき みんなのがん相談室」は原則、平日の午前9時〜午後4時で、面談は予約制です。精神保健福祉士やソーシャルワーカーも今後、相談相手として参加する予定という。相談電話番号は:029・222・1219(アイニイク)です。