ポケンモンGOのスタート画面 7月22日に日本でも公開された「ポケモンGO」は、予想通り大きな反響を巻き起こしています。スマートフォンを片手に、「ジム」や「ポケスポット」と言われる場所に時間を問わず人が集まるようになってします。ポケンモンが多く出没すると噂が広がれば、住宅街だろうが公共施設だろうが、人々が徘徊しています。
 しかし、海外では、ポケンモンGOに熱中し過ぎて崖から転落したり、人気のない場所で強盗被害にあったりする事故や事件も報道されています。日本でも、運転中にプレイする人が現れ、警察から反則切符を切られています。子供が事件・事故に巻き込まれる可能性を、不安に思う人も少なくありません。
 反面、今までのゲームと違って実際に外に出て歩き回ることによって健康増進の効果があるとか、ポケモンスポットなどに人が呼び込めれば地域振興、地方創生に役立つなどのプラスの面も大いに期待されています。
 こうしたマイナス面、プラス面を冷静に分析し、地域の活性化に繋げようという動きも出てきました。
 7月25日、神戸市は“「ポケモンGO」などスマートフォンの進化に対する神戸市の対応について”という文書を発信しました。茨城県でも、地方創生にどのような活用ができるか、具体的な検討に入るべきだと提案します。
1.趣旨・背景
 過日、日本において配信が開始されたスマートフォン向けゲームアプリ「ポケモンGO」の利用者が、急速に拡大しています。
 スマートフォンの位置情報システムやデジタルカメラを用いた仮想現実(バーチャル・リアリティ)あるいは拡張現実(オーグメンティド・リアリティ)に関する技術を駆使した「ポケモンGO」のサービスは、これまでになかった目的や動機での市民の外出機会や新たなコミュニケーションの場を生み出す一方、他方では、利用者が危険箇所等に立ち入る事態や不慮の事故、さらには犯罪等に巻き込まれる事案の発生につながっており、今後、国・自治体も機動的に必要な対応を執っていく必要があります。
 そこで、神戸市では、「ポケモンGO」などスマートフォン及びその利用サービスの進化に対し、安全・安心、地域の活性化、子育て・教育など多様な観点から適切に対応していくため、今後、下記の取り組みを行ってまいりますのでお知らせいたします。
2.取り組み内容
(1)民間事業者、市民、職員から構成されるプロジェクトチームの設置
スマートフォンの進化が自治体行政、地域社会にどのような影響を与えるのかを把握・分析するため、「ポケモンGO」に関する事象などの情報収集を行うとともに、必要な対応の検討を行います。検討分野は、安全・安心、地域コミュニティの形成、地域経済、まちのにぎわいづくり、子育て・教育など多岐にわたります。
(2)『「ポケモンGO」などスマホの進化が地域社会・地域経済に与える影響に関する有識者会議』の設置
スマートフォンの進化が、地域社会、地域経済等にどのような影響を与えるのかについて専門的、大局的見地から意見をいただくため、有識者会議を設置します。会議有識者には、品田裕神戸大学大学院法学研究科教授をはじめ、3〜5名程度の有識者をお迎えする予定です。
(3)「ポケモンGO」などスマホの進化が地域社会・地域経済に与える影響に関する調査研究の委託
上記の取り組みと並行して、大学への委託による学際的な調査・研究を実施します。

ポケモンGOのシステム改善の提言 
ナイアンテックの著作権表示 さて、井手よしひろ県議は、配信が始まった22日、早速ポケモンGOのアプリをダウンロードして、日立市内を中心に実際に体験しています。26日現在でレベル7で、ポケンモンのバトルや交換は行っていませんが、その使用感は実感することがある程度出来ました。ポケンモンGOを体験してみて、どうしてもシステム自体を改善しなければならいと思う事が何点かあります。
 まず、スマホのモーションセンサーの機能を活用し、一定の速度以上で移動した場合には、ポケモンを発見できないようにすべきです。ポケモンGOの最も危険な使い方は、自動車や自転車などを運転しながら操作することです。例えば、時速5キロ以上10キロ未満で移動している場合は、ポケモンの発見率(出現率)を50%にする。10キロ以上で移動している場合は、発見率を0%とすると言ったアルゴにズムに変更します。そうすれば、運転をしながらポケンモンGOを遊ぶ人はいなくなるはずです。
 二番目には、ポケンモンの出現を制限する場所を設定できるようにすることです。日立市内でも、浄水場や工場内の市有地にポケモンが出現する場所が複数あることが分かりました。「ジム」や「ポケスポット」も、住民の許可を得ないで設定されているために、迷惑だとの声も聞こえます。こうしたスポットを拒否する権利も住民には保障されるべきです。
 
 ポケモンGOは、任天堂などが開発したゲームと報じられており、任天堂オリジナルのゲームだと思っている人も多いかもしれませんが、実際に開発したのは「ナイアンテック」という、Googleの社内プロジェクトからスピンアウトしたアメリカのベンチャー企業です。
 このナイアンテックは、2013年12月に「イングレス」というGPSを活用した位置ゲームを正式リリースしています。ポケンモンGOのポケモンスポットなどのデータは、実はこのイングレイスをプレーした人が登録したデーターを流用しているのが現実です。
 つまり、ポケンモンGOはアメリカの企業が、アメリカの法体系の下、企画・運営しているシステムであり、日本にあって国や地方の要望や提案をどのように反映していくかは、非常に難しい問題です。この窓口に任天堂はなり得ないのではないかと危惧しています。まずは、国はポケンモンGOのルール付けに関して、ナイアンテックとの交渉の窓口をまず整備することが必要です。