7月31日、世界中で人気を集めているスマートフォン向けのゲームアプリ・ポケモンGOを楽しむ人たちでにぎわっている水戸市の千波公園ではゴミが増え始めたことから、ポケモン愛好家がFacebookで呼びかけ、自主的な清掃活動が行われました。

ポケンモンGOに興ずる人々
 水戸市千波町の千波湖周辺は、ゲームを有利に進めるためのアイテムを入手できる複数のポケモンスポットが集中。またポケモンを競わせるジムも設置されています。現在、この場所には昼夜を分かたず、ポケモンGOに興ずる大勢の人の姿が見られます。通常ならジョギングを楽しむランナーがまばらにいるだけの場所なのですが、スマートフォンを片手に西側の黄門像広場に集まっているのは、モンスターの捕獲を狙う「ポケモントレーナー」たちです。この広場は、ブームの恩恵にあやかり、広場に隣接する売店は売り上げが絶好調。「例年なら閑古鳥が鳴いている時期。ポケンモンGOの配信が始まった24日ごろから急に混み始め、アイスや飲料の売れ行きが非常に良い」と、かたっています。
 日中は有料となる西駐車場も、連日満車状態が続いています。管理する水戸観光協会によると、普段の平日は一日10台程度の利用にとどまっていますが、この数日は100台を超える利用があります。
清掃作業
 反面、ゲームを楽しむ人たちで夜もにぎわっていますが、ペットボトルやタバコの吸い殻などのゴミが数倍の量になっています。
 こうした状況を受けて、市民の憩いの場となっている湖の周辺をきれいに保とうと、地元の住民20人余りが参加して清掃活動を行いました。
 黄門像の近くでは、自動販売機の周りに空き缶やペットボトルが散乱しているほか、路上や駐車場にタバコの吸い殻が大量に落ちていて、参加した人たちは湖の周りを歩きながら、ゴミを拾い集めました。
 集まったゴミは、空き缶、ペットボトル、タバコの吸い殻などで、30分余りの間に一人一人のゴミ袋がいっぱいになりました。
 Facebookのイベント機能で活動を呼びかけた藤野ミエオさんはマスコミの取材に答えて、「ゴミが非常に多いと聞いて居ても立ってもいられなくなり、友人たちに呼びかけました。悪いのはゲームではなく、ゲームを楽しむ人たちのマナーなので、今後も活動を続けて改善を呼びかけたい」と話していました。

Facebookのイベント機能を活用してあつまた人々
 ポケモンGOは、大きな社会的な影響を及ぼしています。運転中や歩きながらのスマホは危険ばかりか、周囲に迷惑を掛ける恐れがあります。ポケンモンで遊ぶ人たちもマナーも問題になっています。
 そんな中で、ポケンモンGOの愛好家自らがマナーの向上や環境の美化を実践することは、非常に意義深いことだと考えます。さらに、このポケモンGOのブームに関係なく、毎日のようにこの千波湖周辺の清掃やゴミ拾いを行っている市民やジョギング愛好家も多いことも付け加えさせていただきます。