模擬スマート工場
 2月22日、井手よしひろ県議は21日に稼動した「模擬スマート工場」を視察しました。
 インターネットで各工程のロボットを制御し、生産する「スマート工場」のモデル施設が、県工業技術センターに完成しました。産業用ロボットやIoTの導入を検討する中小企業などに開放されます。県によると、模擬スマート工場を公的機関が設置したのは全国で初めてです。
 このモデルスマート工場は、県が中小企業支援のため、約1億1500万円をかけて整備しました。広さは約60平方メートル。部品などの「加工」や「組み立て」「検査」の3工程で構成し、ロボットを1台ずつ設置した。配置されたロボットは、安川電機の「双腕ロボット」、 THKインデックスの「人協働型ロボット」、ファナックの「垂直多関節型ロボット」の3機種で、各メーカーの特色ある機種を実体験することが出来ます。
 ロボット3台をネットワークで結ばれ、作業者が離れた場所からパソコン、タブレット、スマートフォンで指示することができます。IoT活用により、各工程の進捗をリアルタイムで把握できるほか、問題が発生した場合、すぐに生産計画や指示を最適化できます。また、急な発注変更などにも柔軟に対応できます。
模擬スマート工場の概要
 この施設の利用により、中小企業がスマート工場を自前で構築する場合、より具体的に検討できます。既にIoTを導入した企業も、設備の改良など課題解決に向けて実証できるメリットがあります。
 県は、中小企業のスマート工場化による生産性向上を支援し、中小企業が利用しやすいよう、当面は無料とします。年間30〜40社の利用を見込んでいます。
 県工業技術センターの武者也寸志センター長は、「実際に機器のメリット、デメリットを実感できる場所を提供できると思います。 中小企業が『スマート工場』を取り入れるのに役立ててもらいたい」と話していました。