常総インターでのテープカット
有料道路事業による4車線化が喫緊の課題に
 2月26日、首都圏郊外を環状に結ぶ圏央道のうち、茨城県内の28キロ余りの区間が開通しました。東名高速道路や常磐自動車道など6つの高速道路がつながって、物流や観光面での利便性の向上が期待されています。
 この日開通したのは、首都圏中央連絡自動車道、圏央道のうち、茨城県内の「つくば中央インターチェンジ」と「境古河インターチェンジ」の間の28.5キロの区間です。
 今日午前行われた開通記念式典では、石井啓一国土交通大臣や橋本昌知事があいさつ。石井国交大臣は「東関東道と常磐、東北、関越、中央、東名高速の6本の高速道路が圏央道で結ばれ、関東各県同士のつながりも強くなることが期待される。今回の開通区間では、今後も増えていく外国人観光客に分かりやすい案内をするため、国内初の高速道路のナンバリングを導入する。すでに圏央道の沿線には、多くの大型物流施設が立地しているが、これらの生産性向上がより加速する。物流面での利便性が向上することで雇用促進や税収増につながり、地方創生に寄与する。さらには東京一極集中の是正にもつながる」などと、あいさつしました。また、橋本知事は、「できるだけ早く4車線化を実現していただきたい」と要望しました。
石井国交大臣のあいさつ
 式典は、常総インターチェンジに会場を移して、石井国交大臣らによるテープカットが行われました。井手よしひろ県議も式典に参加し、渡り初めに参加しました。
 この区間は、おととし9月の「関東・東北豪雨」などの影響や、軟弱地盤の改良のため、予定より1年遅れの完成となりました。今回の開通で圏央道は総延長およそ300キロのうち9割が完成し、都心から放射状に延びる東名高速道路や常磐自動車道、東関東自動車道など6つの高速道路がつながります。
 これにより、混雑する都心を避けて地方が結ばれることになるほか、成田空港へのアクセスも向上し、物流や観光面での利便性の向上が期待されています。

高速道路ナンバリング
 また、高速道路としては初めて「高速道路ナンバリング標識」も導入されました。外国人が高速道路を利用する際、日本語名称ではなくナンバーによって利用する道路を識別しやすくするために導入されたものです。圏央道は「C4」、常磐自動車道は「E6」 、北関東道「E50」、東関道「E51」、東北道は「E4」などといった記号で識別できるようになります。
 
渋滞地図 この区間の開通に併せて常総インターチェンジで営業開始セレモニーが行われました。先着順での事前募集で選ばれた5名に、開通後1番から5番までの通行者であることを証明する認定証や記念品などが贈られました。
 そして、午後3時に一般車両の通行が始まり、車が次々と真新しい道路を走って行きました。
 開通後は、待望久しかった圏央道を初日に利用しようと、多くの利用者が集中し、懸念した渋滞が早速発生しました。常総インターやつくば中央インターで4〜2キロの渋滞が発生し、「つくば中央〜境古河を走ってみました。つくば中央インター前の信号から渋滞してて、境古河まで1時間もかかりました…」「一般道を走るより時間がかかる」などの声がSNSに溢れました。
 暫定2車線での開通のため、一刻の早い4車線化が強く求められています。