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 99年10月27日の異常降雨では、日立市南部・久慈町を流れる瀬上川が氾濫し、床上浸水7件、床下浸水56件の被害が発生しました。
 井手県議は、浸水地域の実態を把握し、多くの市民の声を集約するなかで、県当局に河口水門の設置を申し入れしました。99年12月県議会において、県は、国補事業を前提に、国に働きかけることを確約しました。

瀬上川改修は国補事業で…県が正式見解

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 10月27日夜、日立地方を襲った集中的な豪雨は、時間雨量で88ミリを記録し、日立市内の中小河川の多くが、雨水の処理能力を超え氾濫しました。

 特に、南部の瀬上川では雨水排水と日立港の満潮時が重なったため、63件の浸水被害が発生しました。

 瀬上川は、昭和47年から平成6年にかけて改修工事が行われ、河道の整備は一部(日立電鉄久慈浜駅前)を除いて完了しています。

 しかし、同河川は上流と下流の高低差が少ないため、波浪や高潮の影響を受けやすく、河口部の除波堤も十分な効果を発揮していません。特に、長い周期の波(7秒以上)には効果が得られないという調査結果が公表されています。

 また、市が行っている総合的な雨水排水対策(日立市第2都市下水道)が未完成のため、計画降水量(河川が対応できる一時間あたりの降水量)も60ミリのところ、現状では45ミリと集中的な降雨に対応できない状況となっています。

000107kakou こうした状況を踏まえて、井手県議らは、河口水門の設置ならびに強制排水ポンプの設置を提案しています。

 河口水門については、従来から周辺住民から要望が強かった内容ですが、河道改修が優先され、事業主体の問題や費用の問題から計画が具体化されずにいました。

 井手県議は10月27日の浸水被害をきっかけに、現地調査や住民からの意見聴取、所管の高萩土木事務所、日立市長との協議などを経て、99年12月の県議会土木常任委員会で次の4点の提案を行いました。

瀬上川河口部に水門を設置し、海水の逆流を防ぐ
瀬上川からの水を海に放水するため、強制排水ポンプを設置する
水門ならびに排水ポンプの設置は、河川整備と切り離し単独の事業として行う
水門管理は市当局が責任を持って行う

こうした提案に、県の庄司武史河川課長は、

河口水門、強制排水ポンプの設置を検討する
総事業費は10億円程度となる見込みである
県の単独事業では、費用的な問題や期間的な問題があるため、国の補助事業として、平成12年度に概算要求し、事業が認められれば12年度から着手したい

と、答弁しました。

 今後、この事業が2000年6月の国への概算要求で認められるよう、県、市当局、地元選出の国会議員と連携をとりながら努力してまいります。

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県議会土木委員会での井手県議の質疑を伝える地元新いばらき新聞(99/12/15付け1面)




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