介護保険の現状:全国都道府県別比較
<平成13年上半期の平均値をみる>

 介護保険の実施状況の全国比較を、厚生労働省ならびに国保中央会、県などのデータを活用しながら行いました。
 平成12年度の全国都道府県別データーは、2002年2月10日現在、公表されておらず分析することができません。平成13年度の数値は、国保中央会のホームページより一般に公開されております。
 ここでは、高齢者人口(一号被保険者数)、介護保険認定者数は、平成13年3月の数値を用いました。また、その他の介護保険受給額等は、平成13年4月から九月までの数値の平均を算出し、各都道府県を比べました。
 実際には、サービスの提供量を比較しようとすると、介護報酬に地域差があるために単純平均を比べることができませんが、資料が公表されていないため今回はある程度の傾向性をみるものと理解していただければ幸いです。
参考:国保中央会のホームページ:発表資料・統計情報<介護保険関連>:リンク切れ

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020210nintei_zenkokumap 茨城県の介護保険の状況を全国的な傾向で見てみると、介護認定者の率(介護保険の認定を受けた高齢者を高齢者人口で除した割合)は、全国で最低レベルとなっています。この数値は、最高レベルの沖縄県の約半分程度しかなく、全国3%程度下回っています。
 認定率が低いために、高齢者1人あたりの介護保険受給額も全国最低レベルとなっています。これは、施設介護の利用額が低いことも関連していると思われます。
 平均を介護保険を利用した人の1人あたりのサービスの利用額(介護保険受給額)は、全国の平均レベルとなっています。
 こうした結果から、介護保険の利用者が要介護度の高い層に偏り、要支援や要介護度の低い利用者の介護保険利用割合が低いことが読みとれます。
 この要因は、茨城県は、高齢者とその家族(子供や孫)との同居または近く人すんでいる割合が高く(近住率が高く)、親を子供や孫が面倒を見やすい地域であるといわれています。また、親の介護を他人に任せることへの抵抗感が未だに高いことも否定できません。さらに、利用しやすい介護サービス(通所型の介護サービス)などがまだ不足していることも利用の一つと考えられます。
 更に、療養型病床群の整備が遅れているのも、全体で介護保険の利用率や受給額を押し下げている要因と考えられます。(これはむしろ歓迎すべきことであると指摘する意見もあります)

このページは、茨城県議会井手よしひろの公式ホームページのアーカイブ(記録保管庫)の一部です。すでに最終更新から10年以上経過しており、現在の社会状況などと内容が一致しない場合があるかもしれません。その点をご了解下さい。