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 6月2日 アルゼンチン(1):(0)ナイジェリア 
カシマスタジアム:世紀の檜舞台に揺れる

020603kashima 茨城のカシマスタジアムでは、アルゼンチン対ナイジェリア戦が行われました。
 強豪がそろう「死のF組」の初戦で、優勝候補筆頭のアルゼンチンが登場で、国内外からサポーターら34,050人が県立カシマサッカースタジアムに詰め掛けました。しかし、スタジアムのチケット販売枚数は38,000人。海外分のチケット販売トラブルなどから4,000席近くが空席となり、チケットが入手できなかった国内サポータからは不満の声が寄せられました。(左写真:空席が目立つバックスタンド。鈴木幹男氏写真提供)
 また、チケットの販売代理店のバイロム社は、海外販売分で売れ残ったチケットを、インターネットのホームページhttp://www.fifatickets.comで当日販売しました。これに対して、国内販売を受け持つ日本組織委員会(JAWOC)は、6月2日分2試合(茨城、埼玉)について、バイロム社のネット販売を容認し、カシマスタジアム分では1900枚が販売された模様です。

020603photo2 試合は、序盤から攻め立てたアルゼンチンが、バティストゥータのW杯通算10点目となる決勝ゴールで競り勝ちました。
 守備を固めるナイジェリアDF陣とGKショルンムの好守もあって、ゴールをなかなか破れなかったが、先発出場のバティストゥータらがミドルシュートを放つなど、遠い位置からでも積極的にゴールを狙い続けました。
 後半中盤には続けて得点チャンスがあり、同18分にベロンのコーナーキックをバティストゥータが押し込んで先取点、これを守りきって1点差でアルゼンチンが勝利を納めました。
 ナイジェリアは、時折カウンターで攻め上がったが得点できず。試合を組み立てるカヌが序盤で負傷。後半の開始直後まで出場したものの、本来の動きは戻りませんでした。

街中お祭りムード:当日のイベント
 カシマスタジアム周辺では、地元住民らが半年以上かけて準備を進めてきた、イベントが花盛り、W杯の熱気に彩りを加えました。
 スタジアム周辺に三か所設けられたイベント会場「わいわい交流広場」は、地元の伝統芸能や100以上の屋台などで大賑わい。特設ステージでは、「波崎あばれ太鼓会」による太鼓の演奏が始まると、瞬く間にアルゼンチンサポーターが集合し、勇壮な太鼓の音に合わせて大パフォーマンスを展開。ステージに上ったり、記念撮影したり、大いに盛り上がっていました。

 また、鹿嶋市宮中の「チェリオ」一階特設会場には、「フェイスペインティング」コーナーが設置され、200近くの大行列ができる人気ぶりでした。

 鹿島中央ロータリークラブ(池田治会長)は「無料インターネットサービス」コーナーを設置。二台のノートパソコンでインターネットを自由に使えるサービスを行い、母国の友人や家族に興奮を伝える電子メールを送る人も訪れて会場は大盛況でした。

 鹿島神宮近くの駐車場などでは、鹿嶋市や市民グループなどが主催する「門前町イベント」が開かれました。特産のメロンや野菜のほか、ユニホームのレプリカや帽子などのサッカーグッズを扱う約20店が出店。W杯に向けて作られた幡千恵子さんが歌う「We Love Kashima」のメロディーにあわせ、鹿嶋市女性団体連絡会のメンバーが、はっぴと鉢巻き姿で踊りを披露しました。また、鹿嶋囃子保存会や、はまなす太鼓保存会など7団体の演奏や演技も披露されました。

大型画面の実況中継に1500人
 スタジアムで観戦できなかったサポーターは、鹿嶋市役所駐車場に設けられたパブリックビューイング会場で300インチの巨大スクリーンで繰り広げられる熱戦に声援を送りました。(第2戦、第3戦も鹿嶋市役所駐車場でパブリックビューイングが開催されます)

交通機関はほぼ計画通り
 鉄道関係では、東京方面(JR東日本:鹿島神宮駅)から12,900人が利用し、水戸方面(鹿島臨海鉄道:カシマスタジアム駅)からは3,100人が利用しました。東京方面から到着したサポーターは、シャトルバスでスタジアムに向かった人が9,650人と全体の2/3を占め、残りはワールドカップへの道を徒歩で向かいました。
 試合後は、鹿島神宮駅は約二時間にわたって帰りの観戦客であふれ、一時は駅構内への入場規制を行ったが、電車、バスとも臨時便で対応し、大きな混乱は有りませんでした。

 マイカー利用者は、4つの臨時駐車場を利用、スタジアムまではシャトルバスを利用しました。臨時駐車場は、収容容量の約半分3,600台あまりが利用されました。

 シャトルバスは、試合前に延べ442台が、終了後285台が運行され、比較的スムーズに乗客をさばきました。

 なお、スタジアム周辺は、試合開始の4時間前の午前10時30分から午後6時12分までの8時間以上にわたって、大規模な交通規制が行われ、一般車両の通行を制限。車の渋滞はみられませんでした。

入場ゲート:最大1キロの列
 スタジアムに入る四カ所のゲートでは、金属探知機などによるチェックを行いました。試合二時間前には、バックスタンド側で行列は最長約1キロメートル近くに。検査では大きなトラブルはありませんでした。ある程度入場までの時間がかかるのは、一人あたり検査に約30秒の時間を要するため、やむをえないかもしれません。

海外からのサポータのためにキャンプ村を設置
 試合終了後、宿がないサポーターがスタジアム周辺で野宿することが予想されるために、県は鹿嶋市平井の平井海岸に外国人専用のキャンプ村を設置しました。定員10人のプレハブを10棟を建設し、毛布を1人2枚まで貸し出しています。この日も十数人のアルゼンチンサポーターが利用しました。


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