4月20日、茨城県北ジオパークの認証が取り消された件で、昨年(2017年)12月22日の日本ジオパーク委員会の公式議事録が公開されました。ジオツアーや講演会など県北ジオパークでの活動が活発に展されている中で、なぜ、認定取り消しにいたったのいかという経緯が詳らかになっています。
このブログでは、議事録をもとに県北ジオパークの認定取り消しの理由と今後の見通しについて整理してみたと思います。
県北ジオパークのジオネット、県、地元企業などの活動は高く評価されている。
- ガイドに相当するインタープリターがおり、市町村ごとにジオネットという組織を作っている。前回の指摘にあった化石等の保存についてインタープリター同士で講習会を開き、保全方法を決めて活動しているのだが、協議会としての保全方針が一切決められていない。インタープリターの活動は非常に積極的で地域活動もしており、教育活動においても、今後は連携しているジオネットの市町村の教育委員会と連携していきたいとのこと。非常に活発に活動している。
- 茨城県も積極的にジオパークを観光資源として使っていこうと東京発のジオツアーを県が企画しJTBに委託して行っている。ここでのテーマは「5億年の旅」。バスの先頭には「日本一古い地層を見に行きましょう」とある。非常に多くの人が東京駅からツアーに参加している。またそのツアーごとにアンケートをとり、改善するなどの活動をしている。
- 筑波銀行が積極的で、講習を受けた銀行員のインタープリターが57名。100名を目指している。ジオツアー、地元企業との関係については、他のジオパークでも参考になるような活動をされている。
- ネットワークに参加して、ガイドさんたちは積極的で、現地で学んだことを持ち帰って、ガイドのネットワークの中で共有するというやりとりは丁寧にされている。ガイドや研修の様子をSNSで発信して共有するということもしている。
- プレスリリースの書き方は非常に気を付けないといけないと思う。世間はそこしか見ないので。インタープリターに関しては、何の支援もなくここまでやってきたので、ジオパークでなくなったからといって活動がなくなるとは思っていない。(インタープリターの)活動は非常に高く評価してあげないと。
事務局の体制、機能には問題ありとの厳しい指摘。
県北ジオパークの再認定にむけて、自治体中心にスクラップアンドビルトを
日本ジオパーク委員会の公式議事録(2017年12月22日)
<茨城北のエリア確認>
事務局:資料2-1から説明する。最後のページに地図をつけてあります。茨城県北のエリアにつきましては3点お話しします。1点目は2011年の新規認定時点でエリアはお手元の地図の青のマーカーでしるしをつけてあります。5市1町1村と日本ジオパークについてはエリアを確認しているところなのですが、申請書を確認したところ10の市町村で構成する表記の部分と5市1町1村で構成する表記の部分と両方の表記が混在しておりました。現地審査等でもあまり明確にされてこず、エリアが特定されていないという表現で終わっていました。関係者に確認したところ青のマーカーの部分とピンクのマーカーをつけております2市1町を合わせた10の市町村がエリアであったと確認できたのでまずこの点をご了解いただきたい。
2点目ですが2015年の再認定審査の段階で城里町というピンクのマーカーのところがエリアから抜けました。代わりに大洗町、緑のマーカー塗ったところが追加になっております。エリアの変更がありました。2015年の再認定審の申請書の中に文書で表記しているだけで、エリアの変更があったという明確な表現はありませんでした。2015年の審査の段階では10市町村という表記のままですので、特段そこも議論することもなく、一部がオブザーバーであったという指摘がありましたが、それもそのままでとどめられたということです。この点につきましては2013年の9月にエリア変更の手続きを委員会として定めた文書がありますのでそれに基づいて変更の手続きが必要ですが、これが行われていないということですので、この段階で再認定審査の申請書にはエリアの変更が内容的には書かれていて現地はエリアの変更をこの時点で委員会が認めてくれたと考えておりますが、これは認められないということであります。
今回2017年再認定審査の際に改めてエリア変更の話を確認したところ、この時点でもエリアについては明確ではなかったということで今回改めてエリア変更の書類を資料2-2と言うことで提出してもらいました。いずれにしましても2017年の再認定審査の現況報告書等が既に一番新しい状態のエリアで提出されておりますので、今回エリアの変更申請を持って現状に合わせるということをお認めいただきたい。この後議論いただく再認定とは別の段階の話として、エリアの確認をしたいと思っています。
委員長:この資料の2-3の赤い字が入ってるのはどういうことですか。
事務局:過去の経過をこちらのほうで申請書から拾っております。2011年の表記の中で1というのが茨城県北10市町村という表記があります。申請地域としてはこのエリアは5市1町1村と書かれていたり、他にも総面積約17.8平方キロという極めて小さなエリアが書いてありますが、このエリアはこんなに小さくないので。色々な点で誤記があったということです。赤いところが5市1町1村と読めたり10市町村と読めたりエリアが入っているの入っていないと色んな表現があったということであります。
委員長:それは茨城県北からの書類をこの委員会で訂正してあげるということですか。
事務局:いいえ、これはこの段階で誤記だったので、ここは間違っていたということです。
委員長:その訂正を認めるかどうかということですね。
事務局:新規申請の2011年の段階の誤記と2015年の段階の再認定審査の段階のエリア変更の提出の仕方、この2つが間違っていたので、今回改めて確認をするということです。
委員長:エリアに関して大きく間違っていたのということですが、いかがですか。これを認めておかないと再審査の話に繋がっていかないということですか。
事務局:再審査の方は訂正後の方で見ていただきたいと思いますので。
委員長:再審査に移る前になおしておこうと。
事務局:2105年に現地に行かれました委員と、今回再審査に行っていただいた委員からご意見があれば何か。
委員長:あまり例がないので。
委員:一点だけ、たぶんそれは我々もあまりよろしくなかったのですが、すごく基本的なことで見過ごしてしまったのかと思います。範囲について、準会員でいうと範囲の分からないチバニアンの話題はさておき、まさにあそこも範囲についてなのですが、なぜこういうことになってしまったのかと。メモはその通りだと思いますが、きちんと確認すべきことは確認しておきましょうと、もう一度ここで確認するくらいのことはしておかないといけない。
委員長:極めて当然のこと。認めるということでよろしいでしょうか。
委員:はい、結果はそれでよろしいかと思います。
委員:申請時には真ん中のエリア、那珂市が抜けていた。これはジオパークとしては、相いれないので、結果的には一筆書きに直しておかないといけないと思います。
事務局:おっしゃる通りです。(ただし)那珂市は最初から抜けているエリアでございます。
委員長:そういうエリアの再認識のもとにこれからの審査をさせていただきます。
オブザーバーであった市町村が加わったのは今年の4月。前回の指摘にあった事務局強化としては今年の7月で4人目が入った。実質的には兼務もあるので、この広大なエリアを運営する上では2〜3人分の仕事しかできないような体制。指摘事項に対する事務局主体の改善はほとんどなされていない状況。拠点施設もまだ十分に決められていない。エリアも明確になっていない。
もうひとつ大きな問題は、基本計画、目的が定められていなかったこと。また、導線の関係。どこからどこまでがジオパークなのかがよくわからない。このような状況が放置されていた。さらに、前回の指摘でもあったテーマが分かりづらいことについても、これでよいとして変えていない。
これらについてなぜなのかヒアリングしてみたところ、JGNへの参加の仕方がどちらかというとお客さん的。他のジオパークがどのように活動しているのかの認識が少ないと感じた。ガイドに相当するインタープリターがおり、市町村ごとにジオネットという組織を作っている。前回の指摘にあった化石等の保存についてインタープリター同士で講習会を開き、保全方法を決めて活動しているのだが、協議会としての保全方針が一切決められていない。インタープリターの活動は非常に積極的で地域活動もしており、教育活動においても、今後は連携しているジオネットの市町村の教育委員会と連携していきたいとのこと。非常に活発に活動しているのに事務局がコントロールできていない、バラバラになっているという印象を受けた。茨城県も積極的にジオパークを観光資源として使っていこうと東京発のジオツアーを県が企画しJTBに委託して行っている。
ここでのテーマは「5億年の旅」。バスの先頭には「日本一古い地層を見に行きましょう」とある。
非常に多くの人が東京駅からツアーに参加している。またそのツアーごとにアンケートをとり、改善するなどの活動をしている。また、筑波銀行が積極的で、講習を受けた銀行員のインタープリターが57名。100名を目指している。ジオツアー、地元企業との関係については、他のジオパークでも参考になるような活動をされている。しかしジオパークとしての持続可能性を高めるような活動がまだまだできていない。一番の問題は、2年前にイエローカードを出して指摘事項をあれだけ提示したのに、実際に動き出したのが再認定審査の少し前からで、しかもうまく決まっていない。(現地)審査そのものを見れば、前回とあまり大きな進展はないのではないかということで審査員としてはイエローカードを提案させていただきたい。
オブザーバー:顕著だったのが、事務局の体制が整っていないことから生じる様々な不都合。それぞれがばらばらに活動しており多様性が生まれているのはよいことだと思うが、一方で、何のために、どのようにそれぞれが関連しているかということがほとんどわからない。事務局のほうでほとんど把握できていない。審査に合わせてアンケートをとって把握した、というような現状で、日ごろから密にやり取りをしている形跡がない。
委員長:前回行かれたのは方から何かありますか。
委員:さきほどおっしゃったことは、まさに2年前に確認してきたことで、とにかく地域の人の盛り上がりは、質はともかくとしてすばらしいのだが、それをコーディネートしたり管理したりする機能があまりにも貧弱だった。その結果、化石をばらまいてしまったり、説明内容に関して齟齬を来してしまったりしていたと思う。それらを改善するように言ったにもかかわらず、今回の報告によると、やってはいるのだが、茨城県北として、どのように一つの方向でやっていくかではなく、ばらばらであるという印象。
委員:報告書を読んで、自分達が再審査した時とあまり成長していないという印象を持った。その原因としてはやはり、事務局体制が強化されておらず、相変わらず大学が中心にやっているようなこともあるかもしれないが、なんとなく、核がない。茨城大学がやること自体、もう無理があるのかもしれない。もう少し、スクラップアンドビルドでどこかの自治体を中心としてやる方向性があってもいいかもしれない。
委員長:今のところ中心が見えないわけですね。
委員:そうですね。
委員長:今回行かれた審査員も同じ印象か。
委員:中心になるべきところがならない。
委員長:大学はもはや中心にはなっていないのでしょうか。
委員:一応、大学が中心になっている状況なのだが、やらなければならないジオパーク活動の中で、事務局が主となって協議会としてやらなければならないことがほとんどやられていない。しかし、ジオツーリズムや地元との関係については活動している。ただし、ばらばらな印象が強い。それが、前回の再審査時とあまり変わっていないのはやはり事務局がしっかりしていないから。
顧問:最初の認定の時に審査に行った。その時から大学中心による運営は破綻を来していたのでその指摘をし、将来改善されるだろうという期待のもとにゴーサインを提案した。今回の報告を聞いて、茨城県の職員の方が加わっても協議会として機能していないのだと感じた。
委員長:10市町村が参加しているのですよね。その中心人物もいないということか。
委員:再審査に行った時は、中心人物はいなかった。ジオサイトとして考えると、日立市と水戸市。
水戸市は市長も現地に来て、これから中心になって頑張りますとのことだったが、その時点ではできていなかった。詰め切れなかったが、ジオパークをどうとらえるか、というそもそもの出発点が、大学主導のところと自治体が主導するところでは雰囲気が違う。(大学主導だと)良いジオ遺産さえあればジオパークでよいのだとか、日本一古い地層があればジオパークでよいのだという考え。そこに、ネットワークの交流がうまくいかなかった原因があるのではないかと感じた。
委員:ジオパークというものの考え方をきちんと理解している人は少ないので、ネットワーク活動とか、他のジオパークに行って、様々なことを学んで反映してほしいし、県北のインタープリターさんの活動や地域住民の関わり方はすばらしいのでそれを外に発信してほしい、ということを前回の審査でコメントしている。実際にそのような活動をしてきたと報告書には書かれているのだが、その効果や、よそから学んだ具体的な変化とかは感じられたか。
オブザーバー:ネットワークに参加して、ガイドさんたちは積極的で、現地で学んだことを持ち帰って、ガイドのネットワークの中で共有するというやりとりは丁寧にされている。ガイドや研修の様子をSNSで発信して共有するということもしている。しかし、それをしているのはジオネット。例えば教育についてどうか、と話が次にいくと、教育関係者の人たちに全国大会に行ったことを共有するということはされておらず、地元で地学教育に熱心な先生たちがこれまでもやってきて、独自で発展させたようなものがあたかもジオパークの活動のように現地で説明される。基本ジオパークとしてやっているのではなくて、地域でやっていることを現地審査の時に集めて、それぞれ紹介しているだけ。仮にそれぞれの団体でやっていたとしても、全体として計画があって、その計画の中にそれぞれの活動主体を位置付け、最初から連携しながらフィードバックもするという仕組みがあれば、パートナーとして連携してやっているということになるが、審査時に見たのはもともとある関係性ではなく、審査のために寄せ集めたように見えた。
委員:ジオパークのコンセプトを地域の人があまり理解していないまま関連する雰囲気のある活動を集めてきた感じ。他のジオパークとか研修会とか全国大会に行って学んできてほしいと言ったのだが、学んできたとしてもそれが地域にシェアされていない。
オブザーバー:そんなレベルではない。ガイドさんたちはやっている。一方、事務局を見ると、平成24年4月以降の方々で、現地審査の時点では全国大会や研修会に行った方は一人もいない。事務局外の関係者で審査に行った人もいない。
委員長:個別に熱心に活動する人たちがいるが、茨城県北ジオパーク全体としての組織化やネットワーク活動ができていないと聞こえる。2年目の再審査なので、ここで認めないと一旦取消しということになる。
委員:事務局の問題は、新規認定の時から指摘していることで、アクションプランも求めていたが、答えとしては時間がかかるので当面は大学に置く、ということだった。結局4年後になっても変わっていなかった。大学がいいのか悪いのかということもあるのかもしれないが、ジオパークとして動く形になっているかといえばなっていない。活動する人たちはいるが、茨城県北として何を伝えたいのか、ただ単に古い地層があるというだけなのか。そうだとしたらそのストーリーをきちんと作らなくてはいけないし、日本ジオパークとしては、単に古いだけではなく日本列島全体、地球全体が見えてくるようなことなど、茨城県北として伝えたいことが明確でない。どのような意図で誰がやっているのか見えない。
委員長:16頁に「提案:イエローカード」とあるのがわからないのだが。2年前にイエローが出ているわけで、今回だめならレッドになるのではないか。
委員:本当はイエロー2回でレッドなのだが、イエローとしたのは、イエロー2回で本当にレッドにしてよいのか、ということを考えた。2年間で改善しきれていない。協議会の会長曰く、オブザーバー会員を正会員にするのに、相当交渉してこれだけ時間がかかったとのこと。また、これからジオネットと自治体を繋げて、各自治体がもっと積極的に参加するようになれば今までの問題は解決できるのではないか、という話もあるので、もう一回イエローカードを出して今度こそ本気でやってもらう、というのもよいのではないかとも思った。というのも、地元のジオネットやインタープリターがとても積極的なので、ここでジオパークでなくしてしまうのももったいないと思った。
委員長:兆しが見えているということか。
委員:そうです。見えているが、これをグリーンにしてはまた繰り返しになる。
委員:やはり、今回の審査結果がイエローだということで、実質レッドだというふうに聞こえたのだが。ここでイエローにしたらまた同じことになる。審査の直前にまた取り繕って審査を受けるということになると思うのでここは厳しく。
委員長:兆しが見えるということの根拠があるかどうか。
委員:資料にもあるが、各自治体との議論というところ。ジオネットと自治体の担当者がペアになって各自治体全部でてきた。町長をはじめとして皆やる気になっている。これは今までにないこと。自治体も動き出している兆候はあるのではないか。
委員:しかし、それが組織を変えないとだめなので。今ある組織ではできないですよね。
委員:今ある組織ではできないかもしれないが、組織を変えなさいと言えば変えるのではないかと思う。
顧問:私はそんなに信用していない。
委員長:委員会としてこうしろ、ああしろ、ということはあまり言いたくない。
委員:やはり、結果で評価するしかない。ジオパークの活動がこれからできなくなるわけではない。
また正会員を目指して準会員として活動することができる。どこまで厳密に直ちに「構想」等と(看板等に)ベタベタ貼っていくのかと。そういうことに手間をかけるのはもったいない。正会員になるために組織を見直すことに力を注いでほしい。看板なども、もう一度見直さなければならないので、「構想」をどうするかということも結果としてでてくるかもしれないが。日本ジオパークネットワークとして、正会員から準会員になった場合に、ジオパークらしい活動をすることを優先するような認識で、準会員になった場合のありようが気になった。少し無理かもしれないが、来年の5月にプレゼンをするということもできる。それであれば今までの活動を無駄にしないで活動を続けてほしいということも言える。結論としては、残念だが、結果が出ていないのであれば、イエロー2回で(認定取消しを)言わざるを得ないと思う。
委員長:委員会としては、2回目で合格しなければ一旦ジオパークの認定を取り消すということに決めざるを得ないと思うのだが。JGNに対してお願い。今後正会員から準会員になったとき、どのように扱い、応援していくか、再申請をする場合どのような手順が必要か等検討し、助言いただきたい。委員会としてはJGNにお願いする形になるがよろしいか。正会員でなくなった地域にどうしろこうしろとは委員会としては言えないので。これからどう支援していくかはJGNで議論していただきたい。JGNとしては理由や改善点については分かりやすく指摘させていただき、近い将来でも再申請できる道があるということがわかるように結論を出すということでよろしいでしょうか。
顧問:プレスリリースの書き方は非常に気を付けないといけないと思う。世間はそこしか見ないので。インタープリターに関しては、何の支援もなくここまでやってきたので、ジオパークでなくなったからといって活動がなくなるとは思っていない。
委員長:活動は非常に高く評価してあげないと。
顧問:そのメッセージをプレスリリースで示す。
委員:やはり責任は茨城大学にあるとしか思えない。前回イエローになった時に大学が本気にならないといけないということを指摘したが変わっていない。
委員長:大学は持続可能な活動に適した組織ではないと書くか。一人の教授が辞めるとその活動がそこで終わるのが大学の特徴。その点は心得ておかないといけない。
委員:組織運営にはふさわしくない。
委員長:結論はよろしいか。
委員:今の結論でよいかと思う。大学が声をあげてまとめない限りまとまらないジオパークという点もある。もしかしたらいくつかのジオパークに分かれていくこともあるかもしれない。
委員長:活動をしているグループを大切にしながらJGNとして支援していただきたいという注文をつけたい。ばらばらになることがあってもいいと思う。
顧問:再申請するまでの期間は決めておかなくてよいか。
委員長:それも含めてJGNにご指導をお願いしたいという意味。それぞれの場所の事情があるのでここでは決められない。前例になっても困る。
委員:世界のほうも特に期限はない。
委員:次回出してもらってもよいと思う。あるいは10市町村のうちある自治体が申請してきても構わない。いろんなケースがありうるのでネットワークで議論していただきたい。
事務局:申請期間の件。原則、前年に事前相談会に出席した後の申請となっているが、これは全く事情がわからない地域に対して行う意味であるので、もしここで認めていただければ、単なる新規地域ではないということで最短来春の申請が可能としたい。
委員長:はい。以前に出席しているわけですし。
事務局:報告書にはグリーン、イエロー、レッドの3つがあると思う。イエローはこのままでは続かないので条件付き。レッドはイエローが2回だからレッドなのではなく、完全にジオパークに反することがある場合のこと。それでないならイエローという表記となる。そしてイエローが2回続けばレッドとして扱うということだと思う。
委員長:というわけで、2回目のイエローなので、今日の委員会としては一旦取り消す。一旦とつけてよいかわからないが。主旨としてはそういうことで仕切り直しとしたいがよいか。
[異議なし]
- (そもそも県北ジパークのエリア明確ではなかった)茨城県北のエリアについては、2011年の新規認定時点で5市1町1村と日本ジオパークについてはエリアを確認しているところなのですが、申請書を確認したところ10の市町村で構成する表記の部分と5市1町1村で構成する表記の部分と両方の表記が混在しておりました。2点目ですが2015年の再認定審査の段階で城里町がエリアから抜けました。代わりに大洗町が追加になっております。エリアの変更があったという明確な表現はありませんでした。
- オブザーバーであった市町村が加わったのは今年の4月。前回の指摘にあった事務局強化としては今年の7月で4人目が入った。実質的には兼務もあるので、この広大なエリアを運営する上では2〜3人分の仕事しかできないような体制。指摘事項に対する事務局主体の改善はほとんどなされていない状況。拠点施設もまだ十分に決められていない。エリアも明確になっていない。
- もうひとつ大きな問題は、基本計画、目的が定められていなかったこと。また、導線の関係。どこからどこまでがジオパークなのかがよくわからない。このような状況が放置されていた。さらに、前回の指摘でもあったテーマが分かりづらいことについても、これでよいとして変えていない。
- 報告書を読んで、自分達が再審査した時とあまり成長していないという印象を持った。その原因としてはやはり、事務局体制が強化されておらず、相変わらず大学が中心にやっているようなこともあるかもしれないが、なんとなく、核がない。茨城大学がやること自体、もう無理があるのかもしれない。もう少し、スクラップアンドビルドでどこかの自治体を中心としてやる方向性があってもいいかもしれない。
- 一応、大学が中心になっている状況なのだが、やらなければならないジオパーク活動の中で、事務局が主となって協議会としてやらなければならないことがほとんどやられていない。しかし、ジオツーリズムや地元との関係については活動している。ただし、ばらばらな印象が強い。それが、前回の再審査時とあまり変わっていないのはやはり事務局がしっかりしていないから。
- 最初の認定の時に審査に行った。その時から大学中心による運営は破綻を来していたのでその指摘をし、将来改善されるだろうという期待のもとにゴーサインを提案した。今回の報告を聞いて、茨城県の職員の方が加わっても協議会として機能していないのだと感じた。
- 10市町村が参加しているのですよね。その中心人物もいないということか。再審査に行った時は、中心人物はいなかった。ジオサイトとして考えると、日立市と水戸市。
- 水戸市は市長も現地に来て、これから中心になって頑張りますとのことだったが、その時点ではできていなかった。詰め切れなかったが、ジオパークをどうとらえるか、というそもそもの出発点が、大学主導のところと自治体が主導するところでは雰囲気が違う。(大学主導だと)良いジオ遺産さえあればジオパークでよいのだとか、日本一古い地層があればジオパークでよいのだという考え。そこに、ネットワークの交流がうまくいかなかった原因があるのではないかと感じた。
県北ジオパークの再認定にむけて、自治体中心にスクラップアンドビルトを
- もう少し、スクラップアンドビルドでどこかの自治体を中心としてやる方向性があってもいいかもしれない。
- 最初の認定の時に審査に行った。その時から大学中心による運営は破綻を来していたのでその指摘をし、将来改善されるだろうという期待のもとにゴーサインを提案した。今回の報告を聞いて、茨城県の職員の方が加わっても協議会として機能していないのだと感じた。
- やはり責任は茨城大学にあるとしか思えない。前回イエローになった時に大学が本気にならないといけないということを指摘したが変わっていない。大学は持続可能な活動に適した組織ではないと書くか。一人の教授が辞めるとその活動がそこで終わるのが大学の特徴。その点は心得ておかないといけない。組織運営にはふさわしくない。
- もしかしたらいくつかのジオパークに分かれていくこともあるかもしれない。
- あるいは10市町村のうちある自治体が申請してきても構わない。
日本ジオパーク委員会の公式議事録(2017年12月22日)
<茨城北のエリア確認>
事務局:資料2-1から説明する。最後のページに地図をつけてあります。茨城県北のエリアにつきましては3点お話しします。1点目は2011年の新規認定時点でエリアはお手元の地図の青のマーカーでしるしをつけてあります。5市1町1村と日本ジオパークについてはエリアを確認しているところなのですが、申請書を確認したところ10の市町村で構成する表記の部分と5市1町1村で構成する表記の部分と両方の表記が混在しておりました。現地審査等でもあまり明確にされてこず、エリアが特定されていないという表現で終わっていました。関係者に確認したところ青のマーカーの部分とピンクのマーカーをつけております2市1町を合わせた10の市町村がエリアであったと確認できたのでまずこの点をご了解いただきたい。
2点目ですが2015年の再認定審査の段階で城里町というピンクのマーカーのところがエリアから抜けました。代わりに大洗町、緑のマーカー塗ったところが追加になっております。エリアの変更がありました。2015年の再認定審の申請書の中に文書で表記しているだけで、エリアの変更があったという明確な表現はありませんでした。2015年の審査の段階では10市町村という表記のままですので、特段そこも議論することもなく、一部がオブザーバーであったという指摘がありましたが、それもそのままでとどめられたということです。この点につきましては2013年の9月にエリア変更の手続きを委員会として定めた文書がありますのでそれに基づいて変更の手続きが必要ですが、これが行われていないということですので、この段階で再認定審査の申請書にはエリアの変更が内容的には書かれていて現地はエリアの変更をこの時点で委員会が認めてくれたと考えておりますが、これは認められないということであります。
今回2017年再認定審査の際に改めてエリア変更の話を確認したところ、この時点でもエリアについては明確ではなかったということで今回改めてエリア変更の書類を資料2-2と言うことで提出してもらいました。いずれにしましても2017年の再認定審査の現況報告書等が既に一番新しい状態のエリアで提出されておりますので、今回エリアの変更申請を持って現状に合わせるということをお認めいただきたい。この後議論いただく再認定とは別の段階の話として、エリアの確認をしたいと思っています。
委員長:この資料の2-3の赤い字が入ってるのはどういうことですか。
事務局:過去の経過をこちらのほうで申請書から拾っております。2011年の表記の中で1というのが茨城県北10市町村という表記があります。申請地域としてはこのエリアは5市1町1村と書かれていたり、他にも総面積約17.8平方キロという極めて小さなエリアが書いてありますが、このエリアはこんなに小さくないので。色々な点で誤記があったということです。赤いところが5市1町1村と読めたり10市町村と読めたりエリアが入っているの入っていないと色んな表現があったということであります。
委員長:それは茨城県北からの書類をこの委員会で訂正してあげるということですか。
事務局:いいえ、これはこの段階で誤記だったので、ここは間違っていたということです。
委員長:その訂正を認めるかどうかということですね。
事務局:新規申請の2011年の段階の誤記と2015年の段階の再認定審査の段階のエリア変更の提出の仕方、この2つが間違っていたので、今回改めて確認をするということです。
委員長:エリアに関して大きく間違っていたのということですが、いかがですか。これを認めておかないと再審査の話に繋がっていかないということですか。
事務局:再審査の方は訂正後の方で見ていただきたいと思いますので。
委員長:再審査に移る前になおしておこうと。
事務局:2105年に現地に行かれました委員と、今回再審査に行っていただいた委員からご意見があれば何か。
委員長:あまり例がないので。
委員:一点だけ、たぶんそれは我々もあまりよろしくなかったのですが、すごく基本的なことで見過ごしてしまったのかと思います。範囲について、準会員でいうと範囲の分からないチバニアンの話題はさておき、まさにあそこも範囲についてなのですが、なぜこういうことになってしまったのかと。メモはその通りだと思いますが、きちんと確認すべきことは確認しておきましょうと、もう一度ここで確認するくらいのことはしておかないといけない。
委員長:極めて当然のこと。認めるということでよろしいでしょうか。
委員:はい、結果はそれでよろしいかと思います。
委員:申請時には真ん中のエリア、那珂市が抜けていた。これはジオパークとしては、相いれないので、結果的には一筆書きに直しておかないといけないと思います。
事務局:おっしゃる通りです。(ただし)那珂市は最初から抜けているエリアでございます。
委員長:そういうエリアの再認識のもとにこれからの審査をさせていただきます。
オブザーバーであった市町村が加わったのは今年の4月。前回の指摘にあった事務局強化としては今年の7月で4人目が入った。実質的には兼務もあるので、この広大なエリアを運営する上では2〜3人分の仕事しかできないような体制。指摘事項に対する事務局主体の改善はほとんどなされていない状況。拠点施設もまだ十分に決められていない。エリアも明確になっていない。
もうひとつ大きな問題は、基本計画、目的が定められていなかったこと。また、導線の関係。どこからどこまでがジオパークなのかがよくわからない。このような状況が放置されていた。さらに、前回の指摘でもあったテーマが分かりづらいことについても、これでよいとして変えていない。
これらについてなぜなのかヒアリングしてみたところ、JGNへの参加の仕方がどちらかというとお客さん的。他のジオパークがどのように活動しているのかの認識が少ないと感じた。ガイドに相当するインタープリターがおり、市町村ごとにジオネットという組織を作っている。前回の指摘にあった化石等の保存についてインタープリター同士で講習会を開き、保全方法を決めて活動しているのだが、協議会としての保全方針が一切決められていない。インタープリターの活動は非常に積極的で地域活動もしており、教育活動においても、今後は連携しているジオネットの市町村の教育委員会と連携していきたいとのこと。非常に活発に活動しているのに事務局がコントロールできていない、バラバラになっているという印象を受けた。茨城県も積極的にジオパークを観光資源として使っていこうと東京発のジオツアーを県が企画しJTBに委託して行っている。
ここでのテーマは「5億年の旅」。バスの先頭には「日本一古い地層を見に行きましょう」とある。
非常に多くの人が東京駅からツアーに参加している。またそのツアーごとにアンケートをとり、改善するなどの活動をしている。また、筑波銀行が積極的で、講習を受けた銀行員のインタープリターが57名。100名を目指している。ジオツアー、地元企業との関係については、他のジオパークでも参考になるような活動をされている。しかしジオパークとしての持続可能性を高めるような活動がまだまだできていない。一番の問題は、2年前にイエローカードを出して指摘事項をあれだけ提示したのに、実際に動き出したのが再認定審査の少し前からで、しかもうまく決まっていない。(現地)審査そのものを見れば、前回とあまり大きな進展はないのではないかということで審査員としてはイエローカードを提案させていただきたい。
オブザーバー:顕著だったのが、事務局の体制が整っていないことから生じる様々な不都合。それぞれがばらばらに活動しており多様性が生まれているのはよいことだと思うが、一方で、何のために、どのようにそれぞれが関連しているかということがほとんどわからない。事務局のほうでほとんど把握できていない。審査に合わせてアンケートをとって把握した、というような現状で、日ごろから密にやり取りをしている形跡がない。
委員長:前回行かれたのは方から何かありますか。
委員:さきほどおっしゃったことは、まさに2年前に確認してきたことで、とにかく地域の人の盛り上がりは、質はともかくとしてすばらしいのだが、それをコーディネートしたり管理したりする機能があまりにも貧弱だった。その結果、化石をばらまいてしまったり、説明内容に関して齟齬を来してしまったりしていたと思う。それらを改善するように言ったにもかかわらず、今回の報告によると、やってはいるのだが、茨城県北として、どのように一つの方向でやっていくかではなく、ばらばらであるという印象。
委員:報告書を読んで、自分達が再審査した時とあまり成長していないという印象を持った。その原因としてはやはり、事務局体制が強化されておらず、相変わらず大学が中心にやっているようなこともあるかもしれないが、なんとなく、核がない。茨城大学がやること自体、もう無理があるのかもしれない。もう少し、スクラップアンドビルドでどこかの自治体を中心としてやる方向性があってもいいかもしれない。
委員長:今のところ中心が見えないわけですね。
委員:そうですね。
委員長:今回行かれた審査員も同じ印象か。
委員:中心になるべきところがならない。
委員長:大学はもはや中心にはなっていないのでしょうか。
委員:一応、大学が中心になっている状況なのだが、やらなければならないジオパーク活動の中で、事務局が主となって協議会としてやらなければならないことがほとんどやられていない。しかし、ジオツーリズムや地元との関係については活動している。ただし、ばらばらな印象が強い。それが、前回の再審査時とあまり変わっていないのはやはり事務局がしっかりしていないから。
顧問:最初の認定の時に審査に行った。その時から大学中心による運営は破綻を来していたのでその指摘をし、将来改善されるだろうという期待のもとにゴーサインを提案した。今回の報告を聞いて、茨城県の職員の方が加わっても協議会として機能していないのだと感じた。
委員長:10市町村が参加しているのですよね。その中心人物もいないということか。
委員:再審査に行った時は、中心人物はいなかった。ジオサイトとして考えると、日立市と水戸市。
水戸市は市長も現地に来て、これから中心になって頑張りますとのことだったが、その時点ではできていなかった。詰め切れなかったが、ジオパークをどうとらえるか、というそもそもの出発点が、大学主導のところと自治体が主導するところでは雰囲気が違う。(大学主導だと)良いジオ遺産さえあればジオパークでよいのだとか、日本一古い地層があればジオパークでよいのだという考え。そこに、ネットワークの交流がうまくいかなかった原因があるのではないかと感じた。
委員:ジオパークというものの考え方をきちんと理解している人は少ないので、ネットワーク活動とか、他のジオパークに行って、様々なことを学んで反映してほしいし、県北のインタープリターさんの活動や地域住民の関わり方はすばらしいのでそれを外に発信してほしい、ということを前回の審査でコメントしている。実際にそのような活動をしてきたと報告書には書かれているのだが、その効果や、よそから学んだ具体的な変化とかは感じられたか。
オブザーバー:ネットワークに参加して、ガイドさんたちは積極的で、現地で学んだことを持ち帰って、ガイドのネットワークの中で共有するというやりとりは丁寧にされている。ガイドや研修の様子をSNSで発信して共有するということもしている。しかし、それをしているのはジオネット。例えば教育についてどうか、と話が次にいくと、教育関係者の人たちに全国大会に行ったことを共有するということはされておらず、地元で地学教育に熱心な先生たちがこれまでもやってきて、独自で発展させたようなものがあたかもジオパークの活動のように現地で説明される。基本ジオパークとしてやっているのではなくて、地域でやっていることを現地審査の時に集めて、それぞれ紹介しているだけ。仮にそれぞれの団体でやっていたとしても、全体として計画があって、その計画の中にそれぞれの活動主体を位置付け、最初から連携しながらフィードバックもするという仕組みがあれば、パートナーとして連携してやっているということになるが、審査時に見たのはもともとある関係性ではなく、審査のために寄せ集めたように見えた。
委員:ジオパークのコンセプトを地域の人があまり理解していないまま関連する雰囲気のある活動を集めてきた感じ。他のジオパークとか研修会とか全国大会に行って学んできてほしいと言ったのだが、学んできたとしてもそれが地域にシェアされていない。
オブザーバー:そんなレベルではない。ガイドさんたちはやっている。一方、事務局を見ると、平成24年4月以降の方々で、現地審査の時点では全国大会や研修会に行った方は一人もいない。事務局外の関係者で審査に行った人もいない。
委員長:個別に熱心に活動する人たちがいるが、茨城県北ジオパーク全体としての組織化やネットワーク活動ができていないと聞こえる。2年目の再審査なので、ここで認めないと一旦取消しということになる。
委員:事務局の問題は、新規認定の時から指摘していることで、アクションプランも求めていたが、答えとしては時間がかかるので当面は大学に置く、ということだった。結局4年後になっても変わっていなかった。大学がいいのか悪いのかということもあるのかもしれないが、ジオパークとして動く形になっているかといえばなっていない。活動する人たちはいるが、茨城県北として何を伝えたいのか、ただ単に古い地層があるというだけなのか。そうだとしたらそのストーリーをきちんと作らなくてはいけないし、日本ジオパークとしては、単に古いだけではなく日本列島全体、地球全体が見えてくるようなことなど、茨城県北として伝えたいことが明確でない。どのような意図で誰がやっているのか見えない。
委員長:16頁に「提案:イエローカード」とあるのがわからないのだが。2年前にイエローが出ているわけで、今回だめならレッドになるのではないか。
委員:本当はイエロー2回でレッドなのだが、イエローとしたのは、イエロー2回で本当にレッドにしてよいのか、ということを考えた。2年間で改善しきれていない。協議会の会長曰く、オブザーバー会員を正会員にするのに、相当交渉してこれだけ時間がかかったとのこと。また、これからジオネットと自治体を繋げて、各自治体がもっと積極的に参加するようになれば今までの問題は解決できるのではないか、という話もあるので、もう一回イエローカードを出して今度こそ本気でやってもらう、というのもよいのではないかとも思った。というのも、地元のジオネットやインタープリターがとても積極的なので、ここでジオパークでなくしてしまうのももったいないと思った。
委員長:兆しが見えているということか。
委員:そうです。見えているが、これをグリーンにしてはまた繰り返しになる。
委員:やはり、今回の審査結果がイエローだということで、実質レッドだというふうに聞こえたのだが。ここでイエローにしたらまた同じことになる。審査の直前にまた取り繕って審査を受けるということになると思うのでここは厳しく。
委員長:兆しが見えるということの根拠があるかどうか。
委員:資料にもあるが、各自治体との議論というところ。ジオネットと自治体の担当者がペアになって各自治体全部でてきた。町長をはじめとして皆やる気になっている。これは今までにないこと。自治体も動き出している兆候はあるのではないか。
委員:しかし、それが組織を変えないとだめなので。今ある組織ではできないですよね。
委員:今ある組織ではできないかもしれないが、組織を変えなさいと言えば変えるのではないかと思う。
顧問:私はそんなに信用していない。
委員長:委員会としてこうしろ、ああしろ、ということはあまり言いたくない。
委員:やはり、結果で評価するしかない。ジオパークの活動がこれからできなくなるわけではない。
また正会員を目指して準会員として活動することができる。どこまで厳密に直ちに「構想」等と(看板等に)ベタベタ貼っていくのかと。そういうことに手間をかけるのはもったいない。正会員になるために組織を見直すことに力を注いでほしい。看板なども、もう一度見直さなければならないので、「構想」をどうするかということも結果としてでてくるかもしれないが。日本ジオパークネットワークとして、正会員から準会員になった場合に、ジオパークらしい活動をすることを優先するような認識で、準会員になった場合のありようが気になった。少し無理かもしれないが、来年の5月にプレゼンをするということもできる。それであれば今までの活動を無駄にしないで活動を続けてほしいということも言える。結論としては、残念だが、結果が出ていないのであれば、イエロー2回で(認定取消しを)言わざるを得ないと思う。
委員長:委員会としては、2回目で合格しなければ一旦ジオパークの認定を取り消すということに決めざるを得ないと思うのだが。JGNに対してお願い。今後正会員から準会員になったとき、どのように扱い、応援していくか、再申請をする場合どのような手順が必要か等検討し、助言いただきたい。委員会としてはJGNにお願いする形になるがよろしいか。正会員でなくなった地域にどうしろこうしろとは委員会としては言えないので。これからどう支援していくかはJGNで議論していただきたい。JGNとしては理由や改善点については分かりやすく指摘させていただき、近い将来でも再申請できる道があるということがわかるように結論を出すということでよろしいでしょうか。
顧問:プレスリリースの書き方は非常に気を付けないといけないと思う。世間はそこしか見ないので。インタープリターに関しては、何の支援もなくここまでやってきたので、ジオパークでなくなったからといって活動がなくなるとは思っていない。
委員長:活動は非常に高く評価してあげないと。
顧問:そのメッセージをプレスリリースで示す。
委員:やはり責任は茨城大学にあるとしか思えない。前回イエローになった時に大学が本気にならないといけないということを指摘したが変わっていない。
委員長:大学は持続可能な活動に適した組織ではないと書くか。一人の教授が辞めるとその活動がそこで終わるのが大学の特徴。その点は心得ておかないといけない。
委員:組織運営にはふさわしくない。
委員長:結論はよろしいか。
委員:今の結論でよいかと思う。大学が声をあげてまとめない限りまとまらないジオパークという点もある。もしかしたらいくつかのジオパークに分かれていくこともあるかもしれない。
委員長:活動をしているグループを大切にしながらJGNとして支援していただきたいという注文をつけたい。ばらばらになることがあってもいいと思う。
顧問:再申請するまでの期間は決めておかなくてよいか。
委員長:それも含めてJGNにご指導をお願いしたいという意味。それぞれの場所の事情があるのでここでは決められない。前例になっても困る。
委員:世界のほうも特に期限はない。
委員:次回出してもらってもよいと思う。あるいは10市町村のうちある自治体が申請してきても構わない。いろんなケースがありうるのでネットワークで議論していただきたい。
事務局:申請期間の件。原則、前年に事前相談会に出席した後の申請となっているが、これは全く事情がわからない地域に対して行う意味であるので、もしここで認めていただければ、単なる新規地域ではないということで最短来春の申請が可能としたい。
委員長:はい。以前に出席しているわけですし。
事務局:報告書にはグリーン、イエロー、レッドの3つがあると思う。イエローはこのままでは続かないので条件付き。レッドはイエローが2回だからレッドなのではなく、完全にジオパークに反することがある場合のこと。それでないならイエローという表記となる。そしてイエローが2回続けばレッドとして扱うということだと思う。
委員長:というわけで、2回目のイエローなので、今日の委員会としては一旦取り消す。一旦とつけてよいかわからないが。主旨としてはそういうことで仕切り直しとしたいがよいか。
[異議なし]