6月19日、茨城空港利用促進等協議会の総会が開催され、井手よしひろ県議も顧問として参加しました。
昨年度(2017年度)の茨城空港の利用実績は、国内線573,824人、国際線106,846人、合計680,670人と過去最高を記録しました。空港への来場者数は、146万にを超え、累計では4月29日に1000万人を達成しました。
開港準備期間中には、お荷物とも、無駄遣いとも批判を受けた茨城空港ですが、今後の茨城の発展にはなくてはならない存在と育ってきました。
一貫して、茨城空港の整備促進を訴えてきたものにとっては、うれしい限りです。地元、関係者のご努力に深く感謝いたします。
茨城空港は、2010年3月11日に開港。航空需要の増加と訪日外国人の急増を受けて旅客数を順調に増やし、開港から8年目で国の需要予測(年間:69万5000人)をほぼ到達する形となりました。
国内線はスカイマークの札幌、神戸、福岡、那覇の4路線が1日計6往復。那覇直行便が継続されたことなどで搭乗客数を引きが上げました。
国際線は航空会社の機材繰りなどが影響し、2016年度半ばまでに中国、台湾の計5路線が停止し、2017年度は中国のLCC・春秋航空の上海線1路線のみとなりました。週8便だった上海線も2016年度途中から週6便に減り、2017年度の旅客大幅減につながりました。
2018年度は、国際線の韓国LCC・イースター航空が7月末から週3便就航し、7年ぶりに韓国線が復活します。タイガーエア台湾の台湾連続チャーター便も3〜10月の予定で週2便運航しています。国内線は、フジドリームエアラインズ(FDA)がツアー客向けのチャーター便を北海道内など各地の地方空港に飛ばしています。
国内外の便数増加を受け、県空港対策課は「2018年度の旅客数は需要予測の69万5000千人を確実に超える」と強気な予想を立てています。
最大の課題は中国マーケットの獲得:藻谷浩介氏が講演
総会では、日本総合研究所の藻谷浩介主席研究員の講演も行われました。「8年前から、いくらでも伸びる空港と言ってきたが、東京では『茨城空港はいらない、無駄な空港だ』と言われていた」と経緯を振り返り、旅客増に向けた問題点として「神戸空港の容量オーバーと茨城空港の交通アクセス」と指摘しました。
藻谷氏は2017年に韓国国民の7人に1人、台湾の5人に1人が日本を訪れているデータを示し、「中国はまだ187人に1人。今後、劇的に増える中国マーケットを取り込み切れていない」と、中国市場対策が日本と茨城空港に共通の課題になっていることを説明しました。