明けましておめでとうございます
防災・減災を政治、社会の主流へ
新年に仰ぎ見る雪化粧の富士山は、清々しい。「屋後の丘に立て望めば富士山真白ろに連山の上に聳ゆ。風清く気澄めり」(国木田独歩著『武蔵野』)。いつまでも眺めていたい日本の原風景だ
自然は四季折々、日本列島を美しく彩る。だが、時として災禍のむごい仕打ちをする。富士山も有史以来、噴火を繰り返してきた。直近は1707年の「宝永噴火」。江戸まで降灰したという。312年前、亥年の出来事だ
「大自然は慈母であると同時に厳父である」。かつて物理学者で随筆家の寺田寅彦は指摘した。厳父は最近、地球温暖化に激怒しているのだろうか。自然災害という「厳罰」を容赦なく下してくる
平成の30年間で、自然災害は激甚化・頻発化した。昨年の世相を表す漢字一文字も「災」である。地震、集中豪雨、台風……。昨夏の酷暑を示した「災害級の暑さ」が流行語大賞でトップ10入りした
公明党は、平成の自然災害で「被災者に寄り添う」姿勢を貫いた。「人間の復興」という旗を掲げた。それは「大衆とともに」の立党精神と、生命・生活・生存を最大に尊重する人間主義の発露でもある
新年がスタートし、5月には新時代の幕が開く。二大政治決戦に勝ち、防災・減災を政治、社会の主流へ押し上げたい。合言葉は「災い転じて福となす」だ。
(2019/1/1公明新聞北斗七星より)