日立オリジンパーク
 7月3日(株)日立製作所は、大みかクラブの敷地内に、現在は海岸工場の構内にある「創業小屋」を移設するとともに、新たな「小平記念館」を建設し、「日立オリジンパーク(仮称)」として整備することを発表しました。先端のデジタル技術を生かした展示・演出等により、日立製作所の創業の精神や企業理念、歴史などが紹介します。自然と調和した施設で、2021年の開設予定です。
 日立製作所の創業の地である日立市で、このような施設が開設されますことは、大変素晴らしいことです。映画「ある町の高い煙突」の製作をキッカケに、ひたちの歴史を再発見し、全国に発信しようという機運が高まっています。日立製作所のこの決断は、日立市民にとっても、日立市の行政にとっても、大きなプレゼントです。
 完成の暁には、広く一般市民、観光客に広く公開されることを強く望みます。

 日立製作所は、「日立オリジンパーク」を、2021年度上半期中に、創業の地である日立市に開設します。日立オリジンパークは、日立が1910年の創業以来伝承してきた企業理念や創業の精神を、世界中の人々と社会課題を解決してきた事例とともに紹介する施設です。
 日立の福利厚生施設である「大みかクラブ」の敷地内に、日立事業所海岸工場構内から「創業小屋」を移設するとともに、展示施設として「小平(おだいら)記念館」を新たに建設し、地域の皆さまや世界中のビジネスパートナーとの新たな対話の場として開設します。また、世界中の皆さまにお越しいただくことで、日立市のさらなる発展に貢献することもめざします。
 日立オリジンパークは、「創業小屋」、「小平記念館」、改修を行う「大みかクラブ」と「大みかゴルフクラブ」の4つの施設から構成され、新旧3つの建物が広場を取り囲む一体感のある自然と調和した施設にする予定です。また、多言語対応に加え、館内外の設備には先端のデジタル技術を用い展示や演出を工夫するほか、AIなどを用いて多様な視点で来場者のニーズに応える仕掛けを検討しています。
 新しい「小平記念館」にはイベントなどに利用可能な多目的ホールを設け、小中学生の校外活動や、各種セミナー、日立事業所から発祥した地域のスポーツ「パンポン」を紹介する機会などを設けることで、多くの方々に活用いただける場とします。
 創業者小平浪平の「優れた自主技術・製品の開発を通じて社会に貢献する」という志が日立の原点であり、企業理念です。以来、この企業理念を大切に受け継ぎ2020年に創業110周年を迎えようとする今、日立は世界中で社会イノベーション事業を通じてお客さまの社会・環境・経済価値を高め、持続可能な社会の実現に貢献することをめざしています。海外事業の拡大によってお客さまやパートナー、従業員などステークホルダーが多様化している中、日立オリジンパークを通じて日立の原点に触れていただきながら、日立はこれからも世界中のパートナーの皆さまとともに、社会課題の解決と人々の生活の質向上に貢献していきます。

「日立オリジンパーク」の概要
創業小屋
 日立事業所海岸工場構内のおだいら台から移設する「創業小屋」は、創業製品である5馬力モーターの開発シーンを再現する場として改修します。「優れた自主技術・製品の開発を通じて社会に貢献する」、日立の企業理念が生まれた背景を感じることができる施設とします。

小平記念館
 新たに建設する「小平記念館」は、現在の小平記念館のコンセプト「創業者小平浪平の偉業と創業の心を永く後世に伝える」を生かしつつ、先端のデジタル技術を活用し、創業から現在に至る日立の歴史や、皆さまとともに課題を解決してきた事例などについて、日本および世界の産業史とともに体感していただく施設となります。また、多目的ホールやラウンジなどを設置し、ステークホルダーの皆さまとの対話の場とする予定です。なお、本館の開館に伴い2021年度上半期中に現在の小平記念館は閉館予定ですが、デジタル技術を活用し動画等での保存を計画しています。

大みかゴルフクラブ
 「日立ゴルフ倶楽部」を前身とする「大みかゴルフクラブ」は、1936年10月に従業員の健全娯楽と外国賓客をお迎えする施設として、ゴルフ場設計の巨匠、井上誠一氏が設計しました。現在6ホールのゴルフコースであり、日立の福利厚生施設として従業員に加え一般の皆さまにも開放しています。「日立オリジンパーク」開設後もこれまで通り、皆さまが利用できる施設として運営します。

大みかクラブ
 「日立ゴルフ倶楽部」のクラブハウスとして1936年に建てられた日立の福利厚生施設「大みかクラブ」は、「日立オリジンパーク」の来館者をおもてなしする場として改修します。本建物は、東京大学安田講堂や東京大学図書館の設計に関わり、建築意匠に関する多数の論文を発表し建築の造詣意匠の権威として知られる岸田日出刀氏が設計したものです。今回の改修により、日本の民家や神社建築など伝統要素が散りばめられた外観はそのまま残し、ロビーや食堂などは現在の雰囲気を残しながらも、ユニバーサルデザインや省エネルギーなどを配慮した施設となります。