いばらきフラワーパーク
 4月24日、「いばらきフラワーパーク」の開園に先駆け、内見会に参加しました。
 茨城県石岡市の「いばらきフラワーパーク」は、4月29日、リニューアルオープンします。茨城県と石岡市が設置しましたが、国内外に生花店「青山フラワーマーケット」を113店舗展開するパーク・コーポレーションが中心となり指定管理で運営されます。民間ノウハウを取り入れ、従来の「見て楽しむ」施設から「五感で感じる」体験型施設へと生まれ変わります。
 飲食、休憩施設の充実や販売機能を強化するなど、入園者の滞在時間を延ばす多彩な仕掛けを凝らし、県内外からの観光誘客促進を目指します。

いばらきフラワーパーク
■特徴ある9つのエリア
 新フラワーパークは、約12ヘクタールの敷地を9つの区域に分け、花を眺めて楽しむだけでなく、区域ごとに香りや味わい、触れるなどの「五感」で感じることができる施設へとリニューアルされました。
 園内は春や秋を中心に、約900種、9000株が咲き誇る県花のバラを満喫できるのが最大の魅力です。
 まず大きく変貌したのが、正面のエントランスです。筑波石を積み上げ圧巻の装いへ様変わりしました。地元色も強く意識しました。
 入口を入るとすぐ右手に、「ローズトンネル」が。視界いっぱいのバラの花がお出迎えします。
 トンネルを抜けると、厳選された100種の色彩バラが間近に迫る区域に。この区域からは、中央部に広がる広大な「ローズテラス」を一望するとともに、周辺に広がる八郷地区の雄大な自然の眺めも堪能できます。
 芝生の広がる西側には、複数のデッキを配置し、くつろげる空間を創出。香りの強いバラを植栽した区域も設けました。
いばらきフラワーパーク・ローズファームはウス
■五感を楽しむ新たなコンセプト
 入園者の滞在時間を延ばすためのもてなし機能が充実しました。正面玄関に隣接した「ローズファームマーケット」は、カフェを併設。入園者以外でも自由に利用でき、アロマオイルや花瓶など植物関連の商品や地元の土産品などを販売されます。
 園内中央に新設した飲食施設「ローズファームハウス」は「バラ農家からの招待」をコンセプトに、食事やまき割り、ハーブ摘み取りなどが体験できる工夫も凝らされます。全面ガラス張りの店内は開放感あふれ、爽やかな風が吹き抜けるテラス席も魅力です。
 旧パークの展示温室はアトリエとして改修され、ワークショップなどに活用できます。

県フラワーパーク入場者数
■年間25万人の集客めざす
 県フラワーパークは、つくば万博(国際科学技術博覧会)が開かれた1985年、茨城県における花き振興の促進を主な目的に建設されました。
 観光施設の側面を備えながら、品評会や展示会開催など生産者の取り組みも後押ししてきた歴史があります。
 年間の入園者数はピーク時の1992年に37万人を記録しました。それ以降は、国営ひたち海浜公園やあしかがフラワーパークなど競合施設の開業により伸び悩み。
 2015年にはイルミネーションを導入するなど、てこ入れを図ってきたが、近年の入園者は年間17万人ほどで低迷しています。

いばらきフラワーパーク
■新たな挑戦のスタート
 内見会に参加して、今後のフラワーパークへの期待が大きく膨らみました。バラをはじめ花たちは生き物ですから、開園当初から完成した姿を望むことはできません。とくに、一番の特徴であるバラの植栽は2〜3年の姿を見なくてはなりません。正直現状は“バラの畑”といった印象を持ちましたが、これが他のフラワーパークに互して成長していくか、管理者の力量に掛かっています。

いばらきフラワーパーク
 園内を実際に歩いてみて気がついた改善してほしいところを列記してみます。
  • 休憩場所が少ないことが気になります。圧倒的に日陰が少ないのです。この課題は、以前のプラワーパークから解決していません。
  • 五感で感ずるとのコンセプトですが、食事や飲み物をとる場所が圧倒的に不足しています。特に、これから夏に向けて自販機は積極的に導入すべきではないでしょうか。自販機がパークの雰囲気を壊すとするなら、売店や移動販売などは積極的に配置するべきです。現在の飲食場所は「ローズファームハウス」だけです。コロナの影響で入場制限も掛けてあり、昼食時には長蛇の列となっていました。
  • 園内に有料入場すると、「ローズファームマーケット&カフェ」に直接入ることができないのは、明らかに設計のミスです。足利フラワーパークでも、横浜イングリッシュガーデンでも、入場口は物販施設や飲食施設を一体となっています。物販・飲食施設を通ってガーデンに入る構造です。有料入場者も入場していない人も、物販・飲食施設を利用できるようにすべきです。フラワーパークでは有料入場者は、ゲート方向から回り込んで施設に入る導線が設定されているのですが、不便であることはまちがいありません。
  • ホームページに掲載された新種のバラや特徴あるアトラクションなどの案内表示が分かりづらい。不親切です。特に、内見会のためか新種のバラがどこに植えてあるのか全く分かりませんでした。残念です。

 ゴールデンウィークには多くの来園者があることでしょう。
 給水場所(飲料水を販売する場所)と飲食場所、飲食物を販売する場所を大至急確保していただきたいと思います。
 このままの暑さが続くと、体調を壊す来園者がでる可能性があります。

いばらきフラワーパーク
 是非多くに皆さまに、新生いばらきフラワーパークにご来園にいただきたいと思います。
 その際は、是非、飲み物とお弁当をご持参ください!