
日本共産党のHPやツイッターをのぞくと、「政権交代をはじめよう」という摩訶不思議な日本語が踊っています。
政権交代とは、選挙によって議席の過半数を獲得することで得られる結果を指します。つまり、通常の日本語であれば「政権交代を目指し頑張ろう」とか、「衆院選に勝利し政権交代を実現しよう」、「政権交代を実現し、国民の生活を豊かにしよう」といういう表現になります。
では、なぜ日本共産党は「政権交代をはじめよう」と謳っているのでしょうか?
そこには、日本共産党的な2段階革命論があるからです。共産党はその綱領で、共産党の目指す革命を2段階で定義しています。その第1段階は、「民主主義革命と民主連合政府」です。「異常な対米従属と大企業・財界の横暴な支配の打破――日本の真の独立の確保と政治・経済・社会の民主主義的な改革の実現を内容とする民主主義革命である」と規定しています。
そして第2段階が、「社会主義・共産主義の社会」の樹立です。すなわち、日本を共産化する「共産党政府」を樹立し、「共産主義革命」を実現することです。
日本共産党にとっての政権交代とは、最終段階での共産党の一党独裁政権を目指すことなので、「政権交代をはじめる」という、へんちくりんな表現になったのではと考えます。