瀬上川津波水門
 1月15日、南太平洋のトンガの火山島で大規模な噴火が発生した影響で、茨城県の沿岸には津波注意報が発表されました。
 大洗港で60センチの津波を観測し、鹿島港で50センチの津波が観測されました。
 日立市内でも久慈、水木、河原子、会瀬、旭、田尻、川尻各地区など、津波被害に警戒しなければならない地域があります。
 特に、日立港に流れ込む瀬上川とその流域は、津波を最も警戒しなくてはならない場所です。
 2011年の東日本大震災を受けて、瀬上川の河口には津波水門が、2020年4月に整備されました。
 瀬上川津波水門は、最新のシステムにより遠隔管理されています。J-ALERT(全国瞬時警報システム)からの警報や、地震計の観測情報と連動した水門の自動閉鎖化,遠隔操作化が全国で推進されていいます。瀬上川津波水門は、茨城県では最初の整備となっています。
 この遠隔監視システムは、水門設備、排水ポンプ設備、受配電設備、非常用発電設備、観測設備、監視カメラ設備、および遠隔操作監視設備で構成されています。震度5強以上の地震発生やJ-ALERTによる大津波・津波警報を受信した際、水門を自動閉鎖させるとともに、閉鎖に伴う水位の上昇を防ぐためにポンプの自動運転を行います。
 今回の津波は、日立市内では津波注意報であったため、幸い実際の稼働には至りませんでした。
 瀬上川津波水門の写真は、2021年2月に撮影したものです。