日立SC
現在までの経緯
  • 日立駅前開発事業の核として、平成3年10月にオープンした日立ショッピングセンター(日立SC)は、イトーヨーカドー日立店を核店舗として、約30年にわたり営業を続けてきました。しかし、日立市の人口減少や郊外型店舗の拡大により、売上や客数は減少し、令和4年1月16日、イトーヨーカドー日立店は閉店しました。それ以降、日立SCの地下から3階までが空き床となっています。
  • 日立市の玄関口である駅前地区の空洞化を防ぐため、日立市としては後継テナントの誘致活動を進めるとともに、集客イベントや期間限定ショップの運営等を支援していました。
  • こうした中、令和4年2月に土地・建物を所有する三菱UFJ信託銀行から、日立SC本館、ピタッチ館および立体駐車場の土地ならびに建物を一括して、日立市に売却したいという意向が示されました。なお、銀行側は、日立市が取得しない場合、第三者に売却を進める以降です。
日立SCの空撮写真
日立市の対応方針
  • 日立SCの売却先が決定しない場合、施設の有効利用が図られないまま、長期間空き床となり、商業施設内の既存テナントの撤退加速化や、更なる集客力の低下、周辺商店街への影響、治安の悪化など、日立駅前のみならず市全体の活力低下が懸念されます。
  • 日立SCは、日立市の玄関口である日立駅前地区に立地する重要な施設であり、日立市としては、この地区の都市機能を継続させるために、将来にわたりまちづくりの核となる当施設は、是非とも市が取得すべきとの結論にいたりしました。
  • 日立駅前地区は、都市計画マスタープラン上、中心商業業務ゾーンの機能が位置づけられており、ハレニコや日立メディカルセンターなどの公的機能を維持させることや、日立SCとの相乗効果が得られることから、日立市が日立SCを取得する妥当性や必要性が見いだされると日立市は主張します。
  • なお、取得にあたっては、日立SCのキーテナントとなる「食品スーパー」および「生活雑貨」の出店決定、リニューアルに必要な工事が完了することが必須条件です。

取得する土地。建物の概要
リニューアルオープン予定 令和5年4月28日

市道3194号線の路面改修
  • 街区の安全性の確保、利便性の向上及びイメージアップを図るためパティオモール商店街の街路(市道3194号線)の路面を改修します。

ピタッチ館3階への社会福祉協会、シルバー人材センターの移転
  • 日立市会瀬町の市福祉プラザは、旧耐震基準の建物であり、施設全体の老朽化が著しいことから、利用者の安全性を最優先に考え、令和4年度をもって使用を中止します。
  • 日立SCへの出店希望店舗は、地域との連携等を重視した店舗運営を考えており、地域福祉の担い手である社会福祉協議会との連携及び事業展開が期待できます。公共機関を隣接するピタッチ館に入居させることによって、客数の確保も期待できます。
  • こうした理由から、社会福祉協会、シルバー人材センターの移動先は、日立SCピタッチ館3階とすることと決定しました。移転再オープン時期は、令和5年4月末とする計画です。

日立市が日立SCの土地・建物を9億5000万円で取得
  • 日立市は、9月市議会に、取得費用として9億5000万円を計上した補正予算案を提出することを決めました。
  • 補正予算案にはこの他、出店するテナントを補助する事業に2億円、リニューアルオープンに向けて周辺の改修工事を行う事業に7000万円などが盛り込まれています。
  • 日立市によると、商業施設の核となる食品スーパーと生活雑貨の店はすでに入ることが決まっているということで、今後、専門の業者に委託してそのほかのテナントも募集し、来年4月下旬ごろのオープンを目指します。

日立市の計画への疑問点
  • 購入金額9億5000万円が妥当なのか、市はその根拠を明示しなくていけません。
    日立市はイトーヨーカドーの本館と別館のピタッチ館、立体駐車場の3施設と土地を取得します。取得費用9億5000万円は、土地・建物の現在の評価額から、今後20年でかかる設備改修費などを差し引いた額といわれています。
    取得する面積は合計1万5386m2ですから、路線価を6万円とすると単純計算で9億2316万円です。それに建物の延べ床面積が、合計7万493m2。土地と建物の評価額は12億8000万円とされています。
    土地と30年経った建物に、いくらの価値を認めているのか、明確にしていただきたいところです。
  • 出店する店舗にリニューアル費用として2億円を支出するといわれていますが、個別の店舗に支出するならば、具体的な企業名を公表すべきです。または、日立市が買い取った後に、正式なコンペを行って入店する店舗を決めるべきです。
  • 日立SCの土地・建物を取得するイニシャルコストよりも、毎年の維持費の負担(ランニング)が、長い目で見れば市の大きな負担となると懸念されます。今後20年間のランニングコストは、3億3000万円(土地建物の評価額:12億8000万円−所得額:9億5000万円=20年間のランニングコスト:3億3000万円)と見込んでいます。1年あたり1650万円との金額は、余りに過小であると言わざるを得ません。
    当然テナント収入を、維持経費に充てると思われが、。横闇の長期契約を結ぶことが出来るのか(2、3年で撤退されては困ります!)、△修發修皀謄淵鵐販舛呂匹猟度に設定するのか、など運営の骨格が見えない限り、安易に賛成は出来ません。テナント撤退などで、仮に年間の維持費に赤字が出れば、市民の税金で埋め合わせなければなりません。
  • 日立市が物件を取得すると、当然、日立SCからは固定資産税が徴収できなくなります。この目減り分は年間でどのくらいになるのでしょうか。
  • そもそも日立市の玄関口の商業施設であり、公益性が高いとしても、民間企業の経営失敗に対して、日立市が税金でその補填をする必要があるのか、明確な説明が必要です。日立SCの土地建物を取得し、仮に20年間営業した場合の損益見込みを提示して、市民に理解を得る必要があります。