230331tx 3月31日、つくばエクスプレス(TX)県内延伸に関する第三者委員会(委員長・岡本直久筑波大学教授)は、4方面の延伸案のうち土浦方面が最善とした提案書を大井川知事に提出しました。
 神立駅より土浦駅に接続した方が優位性が認められるとの結論付けていいます。
 土浦駅への直線距離が8.4辧3技算業費は約1400億円。土浦駅への接続には高架構造かつ難工事が想定されています。
 今後はパブリックコメントを経て、6月に茨城県として正式に決定する予定です。合わせて、周辺自治体、近隣都県、国などとの協議を進めます。

 土浦方面へのプラス評価には、新たな沿線開発・企業誘致による移住や二地域居住の促進、さらには観光誘客といった東京圏からの新たな人の流れの創出が期待される点を挙げました。また、つくばと水戸を一体化した大都市経済圏形成の寄与、河川氾濫などの災害リスク軽減に向けたリダンダンシー強化、自動車からの転換などが期待されるとしました。
 一方、B/C(費用便益比)が0.6と計算されており1未満であることから、実現に向けては収支への課題が残っています。
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 接続駅について、前回までの会合で委員が「神立駅における接続ルートの方がコストを低く抑えられる可能性があり、検討の余地があるのではないか」と指摘していましたが、2つの駅を比較・調査した結果、時短効果・観光効果・潜在的発展可能性は同程度。TX既存路線に与えるプラス効果および自動車事故の削減効果については、土浦駅が大きいと判断しました。
 どちらの駅接続にも一長一短あるが、土浦駅の方が実現可能性が高いことを踏まえ、土浦駅に優位性があると認める結論を出しました。
 県では、パブリックコメントを経て6月に県としての延伸方面を決定。費用負担や事業スキームの決定などに向けた検討が必要となり、国に助言を求めながら、関係都県・関係者等とも十分な調整を実施していく必要があるとしました。
 また、国の交通政策審議会における答申にも位置付けられるTX東京延伸や都心部・臨海地下鉄構想などの動向にも留意しながら進めていくことが必要と提言しています。
 なお、他の3方面の直線距離と概算事業費については、茨城空港:28.5km、約2400億円、茨城空港(つくば駅〜高浜駅):19km、約1700億円、水戸:45.5km、約4800億円、水戸(つくば駅〜石岡駅):20.6km、約2100億円、筑波山:13.5km、約1400億円、となっています。

 4つの延伸方向で土浦駅接続が選ばれたことは、自然当然な経緯です。常磐線に接続できれば、茨城空港とも、水戸方面とも接続できるわけで、他地域にも波及効果が高くなります。
 ただし、この延伸計画は、必ずしも優先度が高いとは言えません。優先度が高い順で言うならば、1編成10輌化、東京駅接続です。茨城県は、沿線自治体を充分に議論を交わし、TXの利便性確保に全力を挙げるべきです。