井手よしひろ事務所のパソコン環境<1999年11月>014
 今や選挙戦においてインターネット、SNSは切っても切れないツールとなっています。私は1995年2月、県議会議員1期目の総務企画委員会で、行政がインターネットを活用する重要性を指摘しました。今から28年前の出来事です。当時は、議員や候補者一人一人がネットを活用して、情報を発信する環境になるとは考えてもいませんでした。
 私は、1996年4月、インターネットのホームページを開設し、2004年1月からブログ形式に変更しました。これまでの投稿数は14,770件、総訪問数は263万6044人となっています。2009年12月から、Twitterを始めました。投稿数は2万7000件余り、フォロワーは2,199人となっています。facebookは2012年からスタート、現在のフォロワー数は3,532人です。県議在職24年間の中で、SNSを含むネットを活用した選挙は5回。ネット活用は選挙戦で大きな効果を発揮したと認識しています。

 現職時代とは情報の発信の内容も頻度も大きく変わりましたが、政治家がSNSを使って得票を増やすためには、どのような工夫が必要か具体的にまとめてみました。何かの参考になれば幸いです。
  • ターゲット層の理解: 支持者や潜在的支持者の関心事やニーズを把握し、それに合わせたコンテンツを作成して投稿する。
  • シンプルでわかりやすい表現: 複雑な政策や考え方を簡潔にまとめ、一般の人々にも理解しやすい言葉で伝える。特に、お役所言葉は極力使わない。小さなことですが、「本県」「本市」などの表現は避け、茨城県、日立市などと一般的な言い方をしています。
  • 一貫性のあるブランディング: 自身の政治的立場やビジョンを明確にし、それに基づいた一貫性のあるイメージを作り上げる。私は、公明党所属の県議会議員だったので、党の政策をもとに自分自身の考えや地域性を加味した発信に心がけました。逆に、党の発信のコピペでは魅力あるSNSにはなら無いと思います。
  • インタラクティブなコミュニケーション: フォロワーとの対話や質問への回答、意見交換を大切にし、信頼関係を築くことが重要です。返信は、その日のうちに返すのが原則です。
  • 定期的なアップデート: 政策や活動、市民との交流など、自身の取り組みを定期的に発信して関心を持続させる。2005年から2019年までの現職時代、ブログは毎日欠かさず更新しました。
  • 人間味ある発信: 政治家としての顔だけでなく、プライベートな一面や趣味なども交えることで、親近感を持たせることができます。
  • ストーリーテリング: 自身の経験や市民のエピソードを交えたストーリーテリングをすることで、政策やビジョンに対する共感を引き出す。例えば、道路の補修が出来たという話題でも、いつ、どこで、誰に要望され、どのように取り組んで実現したかのストーリーを語ることによって、読者にアピールすることができます。
  • ビジュアル要素の活用: 画像や動画を用いた投稿は、視覚的に訴える力があり、興味を引く効果があります。写真は重要です。スマホの写真でも、きちっと編集して投稿することが大事です。一つの記事に何枚も投稿される方がいますが、一覧できる3枚程度が良いのではないでしょうか。動画は、閲覧数は余り期待できませんが、しっかりと訴えを伝えるためには必要です。
  • ハッシュタグの活用: トレンドに乗ることで、自身の発信が広く伝わりやすくなります。適時ハッシュタグを活用すべきです。
  • 人間味ある発信: 政治家としての顔だけでなく、プライベートな一面や趣味なども交えることで、親近感を持たせることができます。政治や行政以外の記事はかなりアクセス数が多くなります。私は、趣味の写真やペットの写真を折々投稿していました。人によっては、食事や食べ物の投稿をする方も多いようですが、程度の問題もあります。毎日食べ歩きの投稿では政治家として姿勢を疑われます。
  • 分析と改善: SNSのアクティビティや投稿の反応を分析し、効果的な発信方法を見つけ出し、継続的に改善していくことが大切です。一日多くの記事を集中的に投稿するよりも、毎日、1本でも投稿する方が効果的だと思います。

(写真は1999年当時の事務所のパソコン環境。NECのPCとDOSV機が並んでいました。4半世紀前の写真です)