ゴジラ−1.0のスタッチューと県庁舎
 映画やドラマの撮影を自治体が支援する茨城県内の令和4年度のフィルムコミッション事業で、ロケ支援作品数、撮影延べ日数、経済波及効果推計額がいずれも過去最高を記録したことがわかりました。人気作品の誘致や長期ロケの増加が要因で、映画「ゴジラ−1.0」やNHKの朝ドラ「らんまん」など大型作品の撮影が多く行われました。
 ちなみに令和4年度の興行収入で10億円以上を達成した作品の中、「シン・ウルトラマン」、「沈黙のパレード」、「あなたの番です劇場版」、「おそ松さん」など4作品が県内で撮影されました。
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 令和4年度のロケ支援作品数は前年度比14%増の619件。撮影延べ日数は46%増の1524日、経済波及効果推計額は173%増の8億2000万円でした。
 県内のすべての市町村でロケが行われ、このうち水戸市が最多の87件。笠間市の72件、つくば市の69件と続いています。
 令和4年度の県内ロケ地ベスト10は、以下のようになりました。
1位 筑波海軍航空隊記念館/こころの医療センター敷地(笠間市)
2位 採石場(常陸大宮市)
3位 竜ケ崎飛行場(龍ヶ崎市)
4位 鹿島海軍航空隊跡(美浦村)
4位 採石場(笠間市)
6位 さしま環境センター(境町)
6位 パークスガーデンプレイス(笠間市)
8位 筑波山(つくば市)
9位 なめがた地域医療センター(行方市)
10位 三の丸庁舎(水戸市)
10位 かみね公園(日立市)
10位 関東鉄道常総線

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 茨城県は首都圏からの交通の利便性に優れ、ロケに適した広大な土地、歴史的な施設が多数存在しています。県は制作会社や監督が持つ作品のイメージを聞き出し、その要望に沿ったロケ地を用意することで、ロケ地としての評価を高めることができました。
 また、民間のロケ支援事業者の存在や地元ボランティアの厚い協力も大事な要因となっています。
 今後、作品や俳優のファンが撮影場所などを訪れる「聖地巡り・ロケツーリズム」による地域振興なども期待し、より一層の県内外へのアピールが必要です。