
2月4日、能登半島地震調査の最終日は、かほく市と内灘町の液状化被害の現場に来ています。
東日本大震災の際の潮来市の事例など、今回の災害復興の参考になればとの思いでの現地調査です。
そもそも液状化現象は、地震の振動などで地盤に含まれる地下水の水圧が変化し、砂同士の結びつきが弱まることで、地盤が液体状になる現象。同じ成分や大きさの砂からなる土が、地下水で満たされると起こりやすいとされています。湖や海の埋め立て地などで発生するケースが多いのが特徴です。
この被災地域は内灘砂丘のすそで、河北潟につながる水路に近い砂地盤。地下水の水位も浅く、液状化が起きやすい場所です。その中で震度5レベルの揺れが起き、大きな被害が発生したとみられています。
さらに液状化に伴い、地盤が流動する「側方流動」が起きた可能性も指摘されています。斜面で側方流動が生じると表層地盤が低地へ動くことで、段差や地割れを作りながら地盤が沈下、隆起して地表に大きな形状変化を与えることがあるといわれています。
液状化の被害の復興には、様々な手法を検討しなければなりません。過去の事例では、大変長い時間を要しました。
行政と住民が粘り強く対話し、よりベターな方法を模索する必要があります。