1月22日、茨城県警察本部は、昨年1年間で、県内で認知された刑法犯の統計を公表しました。  それによると、刑法犯の総数は前年比4.2%減の64,844件で、9年ぶりに前年を下回りました。特に、窃盗犯が大幅に減少したのが要因です。反面、殺人などの重要犯罪の発生件数は逆に増加して過去最高を更新しました。
 窃盗犯の減少は、9割近くが少年事件であるバイク盗やひったくりが、前年比で3〜4割も減っています。また、大規模な窃盗グループの逮捕が続いたことも要因とみられます。さらに、自主防犯組織など地域の防犯に対する意識が高まったことも、刑法犯の抑制に繋がったと思われます。
 一方、検挙率は21.6%と微増したものの、都道府県別でワースト10位と低迷しています。
 殺人や強盗、放火など重要犯罪の発生件数は682件で、5年連続で前年を上回り、89年の統計開始以来最悪となった。重要犯罪の増加を類型別に見ると、強姦と強制わいせつだけで前年比で計50件も増えているのが目立ちます。殺人事件の発生は38件で、うち33件で容疑者を逮捕しました。重要犯罪の検挙率は46.0%にとどまり7年連続で前年を下回りました。
(右写真は日立市高鈴台団地自警団の皆さんと共に団地内をパトロール県警本部長ら)
  認知件数 検挙件数 検挙率 認知増減 検挙増減
総数 64,844 13,977 21.6% -2,828 113
凶悪犯 409 224 54.8% 50 14
粗暴犯 1,778 815 45.8% 184 48
窃盗犯 53,646 11,336 21.1% -4,511 -146
知能犯 1,541 781 50.7% 332 0
風俗犯 312 104 33.3% 49 6
その他 7,158 717 10.0% 1,068 191
参考:茨城県警察本部のHP