5月29日午前、平成16年度「日立市手をつなぐ親の会」の定期総会が開催されました。
 「親の会」は、市内の知的障害児(者)の教育や福祉の向上のために昭和34年に設立されました。社会福祉法人ひたち育成会や更生施設みなみひまわり学園などの母体となっています。日立市より宮田葬祭場、金沢葬祭場等の運営を委託されるなど、地域の障害者の支援の大きな柱の一つとなっています。現在は、二つの生活ホームの運営や障害児の入所施設の建設などを目指して活発な活動を行っています。
 現在の「親の会」の課題としては、1.支援費制度の今後の展開、2.知的障害者の施設建設問題、3.活動の拠点である市営の育成会間(宮田葬祭場)の閉館問題などが上がっています。
 支援費制度の問題については、障害者福祉の抜本的な制度改革であった同制度が、財源問題で既に行詰っているといっても過言ではなく、介護保険との一体化など安定した財政基盤確立を求める声が大勢を占めています。
 また、厚生労働省が入所施設の新設を厳しく制限したため、知的障害児の入所施設建設の動きに大きな動揺を与えています。すでに「親の会」では、3300万円余りの積立金を造成しています。今後の入所施設の建設がどのようになるのか不安が広がっています。
 さらに、昭和42年に開設された育成会館(宮田葬祭場)が老朽化のため、平成16年度一杯で閉館・取り壊しとなることが決まりました。活動の拠点を新たに探す作業が現在行われています。
 このように日立市の知的障害者を巡る環境は厳しいものがあります。行政や地域を上げて、支援の輪を大きき広げる必要があります。