日立電鉄線の存続問題で、県企画部は6月8日、代替交通のバス路線の本格的な議論が9月ごろから始まる見通しを示しました。県議会総務企画委員会で、井手よしひろ議員と細田武司議員の質問に答えたものです。
 井手県議は、日立電鉄を運営する日立電鉄と日立市、常陸太田市との協議の進め方について質しました。福田敬士企画課長は「バス事業者の話では、新路線の許可申請に3カ月かかり、車両や運転手の確保、ダイヤの検討など諸手続きにさらに3カ月必要」と述べました。
 日立電鉄線の経営状況については、2003年度の乗降客が、前年度より8.8%減少していることを挙げ、ますます厳しい状況になっているとの見解を示しました。
 また、先のblog記事に寄せられたコメントをもとに、「日立電鉄の常北太田〜大みか間と大みか〜鮎川間を分割して存続させては」という提案をしました。福田企画課長は「距離的には太田側が2/3あるのに対し、利用客は1/2であり、経営的に一層機微石工なることが予想される」と答えました。
 また、国土交通省は6月10日、5月26日に行われた意見聴取の結果を踏まえ、「代替交通機関の確保等については関係者間の調整に相当な時間を必要することから、鉄道事業野廃止予定日を繰り上げることは、公衆の利便を阻害するおそれがあり、不適切であると認められる」と、石原伸晃国土交通大臣名で通知しました。
 日立電鉄線旅客数(月別)のデータを掲載します。昨年10月の廃線発表以来、存続運動が盛り上がりをみせ、署名数は5万人を超えています。  しかし、利用客数の増加には全く繋がっていないという残念な結果です。3月は、前年が金砂大祭礼に当たったため、その減少率は18%に達しました。4月は13%の減少となっています。

 平成13年度平成14年度平成15年度平成16年度
4月178,235158,598142,273123,498
5月189,662166,036146,330 
6月189,642161,076147,657 
7月176,821157,095143,354 
8月164,978135,229126,041 
9月171,223141,968132,933 
10月180,247155,270146,754 
11月170,377150,078133,315 
12月157,821139,607130,362 
1月162,903137,670124,995 
2月148,996130,169127,987 
3月143,892138,554113,635 
年計2,034,7971,771,3501,615,636